空き家の管理をする仕事に就いた。定年間近で。それまでの新築物件を扱う親不動産会社から飛ばされてきたのだ。だが、閑職に追いやられたと思い腐るのではなく、新しい挑戦として受け止める。空き家の数だけそこには家族があり、家族の数だけ事情もある。そんなさまざまな家族のその後を見守ることで、人生の後半戦をスタートさせる。お話自体はなかなか興味深い。アラ還世代あるあるから始まって、自分たちの人生とどう向き合うか . . . 本文を読む
ようやく画像やさまざまな情報が解禁された。そこで写真を変更して再掲載。
最速で見る。初日の朝一の回。期待はしているけど、最高ではないだろうとは思う。引退を撤回して挑んだのは諸事情からだろうし、最後にもう1本作るのはどうしても作りたかったからではなく、期待に応えるためのファンサービスかもしれない。世界が彼の新作を待ち望んでいる。だから気力を振り絞って作る。無理しているかもしれない。 . . . 本文を読む
『ライトハウス』のロバート・エガース監督が、北欧の大地を舞台に繰り広げられる、1人の男の復讐の旅路を描いたアクション大作。だが派手なアクションではなく、静かな物語を神話として、じっくりと語り聞かせるというスタイルを取る。暗い画調で統一されたお話はリアルではない。ツッコミどころ満載の昔話で、悠々たるタッチで語られる。昔、昔あるところで、ある男がいました、という感じで、シェイクスピアを思わせるドラマ展 . . . 本文を読む
最初の『カレーの混沌』を読んだ時、僕もカレーを作ることにした。読書を止めて、昼ごはんの準備を始める。定番のジャガイモ、人参、玉ねぎにお肉はもちろんだが、それに冷蔵庫に入っている食材をどんどん入れることにした。読んだばかりの小説に影響されて、安直だが、楽しそう。まだ、スーパーは開いていない時間だから、しばらくこのブログでも書いていよう。
食を通して、心の傷みを和らげること。キッチン・セ . . . 本文を読む
少年犯罪を扱った小説。かなり不快な話だ。SNSの匿名の書き込みで追い詰められて自殺した作家志望の男が可哀想すぎる。彼が新人文学賞を受賞した後、落選したある作品の作者である少女が殺人を起こした。まだ15歳、中学生の少女だ。彼女の殺人の動機は自分より下手な小説が受賞したから。そんな理不尽なこと、あり?それに対しての無責任な酷い書き込みが彼に追い討ちをかける。だが、少女の動機はその後一転する。殺された同 . . . 本文を読む
『サラエボの花』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したヤスミラ・ジュバニッチ監督作品。あの映画は素晴らしい作品だった。彼女が映画を通して伝えたいことが、ストレートに伝わってきた。今回も同じ。知って欲しい現実がある。伝えるために作る。一貫した姿勢。1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の中で起きた大量虐殺事件「スレブレニツァの虐殺」。その全貌と、そんな中で大切な家族を守ろうとした一人の女性の姿を描い . . . 本文を読む