時々時空を超えてしまう不思議な小学校と近くの池。今回は6年2組の面々のお話。今までの作品とは少し違ってファンタジーだが、まるで違和感はない。それどころか、自由でリアル。戦時下の昭和も、50年後の未来もここでは同じように目の前の現実。
うさぎ小学校とうさぎ池。(雨佐木と書く)ここで不思議と出会う子どもたち。大人たちも。彼らの小さな物語。15のエピソードは15人の子どもたちを語り部にして展開する。少し怖くてワクワクする。
吉野万理子は今回もいつもと変わりない。子どもたち目線で寄り添う。あり得ないことなんてない。どんなことだってあり得る。だって今目の前で起きているのだから。毎回楽しみだ。子どもたちだけではなく、大人の僕たちもワクワクドキドキする。