新城毅彦監督最新作。昨年秋の『矢野くんの普通の日々』からまだ3ヶ月でこの新作は公開される。あの前作はかなり残念な出来になったから今回は挽回して欲しいけど大丈夫か? と、かなり不安を抱えて見始めたのだが、身終えて、ほっとした。いや、とてもよかった。凄くよかった。これは彼のデビュー作にしてこれまでの最高傑作である『ただ君を愛してる』を思わせる作品である。こんなにも定番メロドラマなのに納得させるのは出て . . . 本文を読む
これは「のん」のための映画。彼女がいたから成り立つ世界。彼女のオンステージを滝藤賢一と田中圭が絶妙にアシストする。その見事なアンサンブルプレーに拍手。山の上ホテルを舞台にしたワンシチュエーションコメディ、かと思ったらなんのなんの。あちらこちらと舞台を移し、手を替え品を替えての騙し合い。監督は堤幸彦。当たり外れが大きい彼だから不安だったけど、今回は大ヒット。(観客動員は残念だが)もちろんそれは単にの . . . 本文を読む
昆虫は苦手だな、と思いつつもこの本を手に取っている。別に昆虫を手にするわけでもない。昆虫を介したお話を読むだけである。15歳という微妙な年齢とマッチしない昆虫という取り合わせに心ひかれた。これが12歳ならまず読まないだろう。これは敢えて15歳。のはず。だから気になったので読むことにした。15歳になっても昆虫図鑑を手にしている少女と、その周囲にいるクラスメイトの話。5つの話で、5人の視点から描かれる . . . 本文を読む
たった16分の短編映画である。7歳の中国系の女の子が1日ニューヨークの街をさまよい歩く。学校に行かず、ゴミを拾って小銭を稼ぎ、万引きして、花を売る。ダイヤを拾ったと思い持って買取店に行くとただのガラス玉だと言われる。豪華なオープンハウスに入ってテーブルのパンを食べ、高価な腕時計を盗む。夜になってチャイナタウンにある自宅のレストランに戻ってお母さんから晩御飯のピリ辛チキンをもらう。店はもうすぐ閉鎖さ . . . 本文を読む