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映画・演劇のレビュー

浪花グランドロマン『そこまではとおい夜』

2008-03-25 23:08:42 | 演劇
 本町に新しいスタジオを構えたNGRが、その杮落としとして発表したのがこの作品だ。ここはキャパ30席のミニシアターだ。しかし、舞台と客席のバランスがいい。何よりもこの小空間が、きちんと劇場として機能している、という当たり前のことに感動した。これからもこの空間を有効利用して面白い企画を実践してもらいたい。

 さて、芝居の方だが、きちんとこの空間用の芝居を作っている。NGRはテントでのスペクタクルもいいが、こういう空間でこそ持ち味を発揮する。公園のベンチを舞台にした3話からなるオムニバス。登場人物は1人(2人)、3人、最後は2人。今回は少人数で役者を絞って芝居を作る。

 尺としては、2話が少し長い。40分近くある。これは関角直子さんのデビュー作。演出は織田拓巳さん。年齢も別々だけれどなぜか仲にいい3人の女性がこの公園のベンチで会話をする。なかなか言いだせない、それぞれの置かれているきつい状況。それをここで話す。話があまりにストレート。それをもう少し自然に見せて欲しい。テンポが少し悪いのも気になる。出来ることなら、説明的なセリフを排してまとめたなら、もう少し短く作れたのに。

 1,3話は浦部さんに変わった、たまごマンによる作、演出。こちらもささやかなお話をコミカルなタッチでテンポよく見せる。
 

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