二ノ宮知子「のだめカンタービレ」


 新交響楽団というノンプロ(アマチュアというと失礼なレベルです)のオーケストラに知り合いがいて、たまに池袋の東京芸術劇場へ演奏会を聴きに行きます。指揮者も日本の著名なクラスが出演するもので、毎回、高レベルの演奏で素晴らしいです。私はいつも2階席の一番後ろで聴いているのですが、これで定価1,500円は安いなあと思います。
 以前はチケットの値段は高くても外国の著名なオーケストラを聴くことが本物に触れるという感覚があったのですが、ある程度経験してこんなもんかと分かると、新交響楽団の水準で十分と思えます。コストパフォーマンスのよい演奏会です。

 前置きが長くなりましたが、「のだめカンタービレ」はクラシック音楽界を舞台にしたコメディ漫画です。最近はテレビや新聞などでもコミック本のランキングや紹介などをやっているので、この漫画が人気なのは漠然とは知っていました。ただ、クラシック音楽を舞台にしているという目新しさはあってもこれまでもバレエものも結構あったし(といっても漫画は読んでいませんが)すぐに読みたいという気はしませんでした。
 ところが、ちょくちょく拝見させていただいているブログ「おさかな♪の音楽日記」でこの漫画が頻繁に紹介されていて面白そうだったので手に取ってみました。

 おもしろいです。ギャグ、恋愛、青春の要素もおもしろいですが、クラシック音楽の部分も破天荒とリアルとの間の境界線上でうまく描かれていて結構説得力があります。人気漫画なのでストーリーなどは省略しますがお勧めです。

 それにしても漫画は安いですね。一巻390円なので12巻揃えても5,000円しません。音楽CDも含めた文化出版物については著作権と再販やレンタルの問題があり、一方で、大物の新譜も新人の挑戦作も同じ値段だということに素朴な疑問もあります。現時点ではこの件についてはコメントする知識を持ち合わせていないのですが、390円という値段には当然販売上の戦略もあるのでしょうが、なにか考えさせられるものがありました。
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夏川りみ「南風」


 夏休みの予定を考える時期が近づいてきました。沖縄行きたいなあ、ラスベガス行きたいなあと思うのですが、妻の出産を控えている今年は予定を立てることは出来ません。

 今となっては沖縄が好きになったのと夏川りみが好きになったのとどちらが先だったのかは憶えていないのですが、沖縄=夏川りみが大好きです。「涙そうそう」がヒットして紅白にも出場したので、今となってはメジャーですが、涙そうそうを初めて聞いて感動した3年前の夏は、当時キャンペーンでいろんなところで開催していた3曲くらい歌うミニコンサートに通ってしまいました。素人っぽいトークと当時下手な三味線も披露しての営業で、それでも歌を聞くと本当に涙が出ました。もともと沖縄音楽の先輩格のネーネーズは好きだったのですが、もう嵌ったという感じでした。

 このCDは、「涙そうそう」ヒット直後に発売された沖縄音楽を集めたミニアルバムのような構成になっています。「涙そうそう」は勿論いいのですが、初代ネーネーズ、古謝美佐子の持ち歌である「童神」、「黄金の花」、島唄の名曲である「イラヨイ月夜浜」、「てぃんさぐぬ花」、「花」が入っています。その後オリジナルのCDも2~3枚出ていますが、選曲からしてこのCDが一番好きです。おそらく聴いた回数だけだと生涯ナンバー1なのではないかと思います。一度聴きだすと繰り返し聴かないとやめられません。一晩中聴いていたこともあります。

 沖縄・宜野湾市の歌謡酒場「島唄」で聞いて一緒に踊った2代目ネーネーズの唄、おかまショーの「六本木金魚」での定番ショーである「花」の沖縄レビュー、そして夏川りみの唄。沖縄を思い出すと胸が熱くなるのはなぜなんでしょうか。

 ミニコンサートで聞いたのですが、夏川りみが好きな泡盛は「残波」(ざんぱ)の白なんだそうです。取扱店は少ないのですが、御徒町にある「多慶屋」では常に売っているのでたまに買ってきます。暑い時期に「残波」と氷を舐めながら、夏川りみの唄を聴く。私には至福の時間です。
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