子供の頃、6Pチーズなるものを親にあてがわれた。一日一個食べると骨が強くなると云われたのだが、きっとチーズというものは薬の種類なのだろうと子供心に思っていた。薬はまずいものなのだから、このチーズがまずいのも当然だとも思った。しかし、この服薬は続かなかった。
大人になってプロセスチーズに似たものには恐怖感がある。栄養はありそうだが不味そうだと歯でガリガリっとちょっとだけかじって味見をするクセがついている。
クアトロ新着チーズ「ゴーダ・ユーフォリア」は、どこか6Pチーズに似ている。恐る恐る味見をする。ガリガリっと少しかじってみるとどうだろう、ほんの少し食べただけで、このチーズの魅力に圧倒される。濃縮されたクリーミーさと甘みが口の中に広がる。
このゴーダ・ユーフォリアは羊のミルクから作られている。海岸近くの牧草を食べて育った羊のミルクはミネラルが豊富である。塩キャラメルのような味わいを持ったチーズになっている。
ゴーダチーズといっても色々な種類があるものだ。クアトロでは以前から人気の千日熟成のゴーダ・ミレニアム、先日入荷して評判だった山羊のミルクのゴーダ・ペニングとこの羊のミルクのゴーダ・ユーフォリア、合わせて三種類のゴーダチーズの食べ比べは実に楽しい。
このゴーダ・チーズ三種類はデザートとしても楽しめるだろう。熱い紅茶と楽しむのも一興のようである。
※本日のチーズ
パヴェ・ダフィノア(新しいタイプのクリームチーズ)
カブラレス(刺激的なスペインのブルーチーズ)
ヴァランセ(ナポレオンも嫉妬したシェーブルチーズ)
ミモレット(カラスミのような深い味わいのハードチーズ)
ゴーダ・ミレニアム、ゴーダ・ペニング、ゴーダ・ユーフォリアなどなど
※写真はゴーダ・ペニング