★10月のバラ★

諏訪湖周辺の四季を中心に紹介しているブログです。

りんご畑の樹の下に・・・

2005-09-29 20:42:51 | 思いつくまま



念願の見事なりんご畑の中に入らせて頂きました。

藤村の詩の一節にある「りんご畑の樹の下に おのずからなる細道は

 誰が踏みそめしかたみぞと・・・」

を髣髴とさせる細道がしっかりついていました。

この鈴なりのりんごの樹を見上げていると

どうか台風の被害に合いませんように・・・と思わず手を合わせたくなります・・・。

りんご畑の樹の下には、

藤村の繊細かつ、センチメンタルな感受性とは大違いの自分がいました・・・。

 

 

 


りんごがすずなり

2005-09-29 09:05:54 | 思いつくまま


秋たけなわになってまいりました。

りんごが鈴なりになっているのが其処ここで見られます。

赤く色付いてまいりますと、今まで気付かずにいたのが不思議なくらいです。

比較的早く収穫されるりんごから霜が降りる頃まで、

品種によって収穫の時期が異なりますので、長い期間りんご鈴なりの様子が見られます。

赤く熟れたりんごを目にすると、藤村の「初恋」の詩が浮かびます。

気がつけば藤村の故郷は、今年の春、合併されて信州ではなく岐阜になりました。

長野県の田中知事は文学者・作家でもあり、

妻籠や馬篭が信州でなくなる事を人一倍残念に思われて

「熟慮に熟慮を重ねて・・・」を連発し、合併には足踏みをされたのですが・・・

結局この地で生活しておいでの住民の意志が最優先されました。

「初 恋」

まだあげそめし前髪の りんごのもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の 花ある君と思いけり

やさしく白き手をのべて りんごをわれに与えしは
薄紅の秋の実に 人恋そめしはじめなり

わが心なきため息の その髪の毛にかかるとき
楽しき恋の盃を 君が情けにくみしかな

りんご畑の樹の下に おのずからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと 問い給うこそ恋しけれ