ルビヤーナの繁華街を離れたアメリカ大使館の近くにあるルビヤーナ美術館はスロベニアのアーティストの作品を一堂に集めてある。世界的に有名なというアーティストは一人も見かけなかったが一回りしてみて私の好きな絵を主に写真に写してきた。
上4枚の彫刻は全部ピエタという題名のもので高さが30-40センチほどの木彫りのもの。ピエタといえばシスティナーチャペルのピエタがあまりにも有名で、あれは大理石を彫ったもので見上げるような巨大なものだし、作品の完成度が全く違う。これらのちゃちな彫刻はほとんど各教会や美術館で1つはあるが4体もあるのは初めて。
ピエタの絵も一枚だけあった。この題材はよほどアーティストを刺激するらしい。
この美術館の素晴らしい天井。昔の宮殿かお金持ちのお屋敷だったか?
このかわいい女の子の絵はエリザベス・ルイーズ・ヴィギー・レ・ブルンというフランス人女流画家の作品で1797年作。この時代にこんな生き生きした女のこの絵を描いた人って珍しいと思う。18世紀はまだ宗教画が主流だったはず。
右上の絵は有名なシャガールの絵に似ているが、この画家はルビヤーナの19世紀の人で1842年の作品。
上4枚の絵は同じルビヤーナ出身の女流画家の作品で1886-1892年の間に描かれている。とってもうまいと思うのは私だけだろうか?
クリスマスカードにしたらよいような絵3枚は同じルビヤーナ出身の画家(1881-1963年)でやや漫画的なところなど20世紀だったから世間に受け入れられたのだろう。私は16-17世紀の死んだような肖像画と宗教画はあまり興味がなく19世紀からの絵の変転を見るのが好き。
この絵もルビヤーナ出身のイヴァン・グロバー(1867年ー1911年)の作品で遠くから見ないと絵の主題がよくわからない。近寄ってみて細かい筆遣いと色彩の多さに驚かされる。
この色彩や抽象画的なところなど有名な誰かの絵に似ているがやはりルビヤーナ出身のスタン・クレガー(1905-1973年)のファンタジー・オン・エ・テラスという題名。戦前まだユーゴースラヴィアの時代でも人々は時代ともに変わってきたのがわかる。