ミラノからフランスへ行くには南下して海岸線を通るか、真っ直ぐ西に向かってアルプス越えをしてフランスへ入るか 、で意見が分かれたが何しろ運転手の意見が一番。山中は寒いから南へというのでカーナヴィをイタリアの海岸線にセットし南下する。
朝から霧が深くすべてがかすんでいる。カメラを出すのも億劫なくらいだったのに、あたりに稲が実っているのや刈り入れたばかりの田を見て写真を写す気になった。ミラノから南に100㎞くらいは海抜何メーターかわからないが台地が広がる。そしてこの台地の平野では陸稲の栽培がなされている。昨年もこのあたりを通った時に稲の穂が実っていた。
霧にかすむイタリアの農家、ここを過ぎると道路は下りになりジグザグ道路が2時間近くも続いた。そしてアクイ温泉(Acqui Terme)のローマの遺跡を目にしたときにこの道は昨年も通った同じ道だと気が付いた。昨年このジグザグ道にほとほと嫌気がさし、もう2度とと思ったのにまた同じ道をと愕然。
山の中の崖に建っているこれらの家はいったい何で生計を立てているのだろうか?やっと海岸線に出てきて巨大なクルーズシップを見たり、道を間違えて行き止まりだったり、狭い通りに入り込んだりで散々、やっとキャンプサイトのある街へ着いたもののカーナヴィが指示した先は鉄道下の小さなトンネル。ポールなど全く頭にきて次の町まで数十キロ先へ行こうかと言う。
神経を減らして6時間も運転していたから、疲れているだろうとやっと鉄道の踏切を探して山側のサイトへたどり着いた。
翌朝はイタリアからフランスへの道、曲がりくねった海岸通りや狭い町中の道を通る。
イタリアからフランスにかけてのリビエラと呼ばれる海岸線は、急な陸地が海へ落ち込んだ狭い海岸にホリディホテルやフラット、高級ショップが立ち並び、有名人が滞在するところからますます繁栄したもので、交通は不便極まりない。
道路の真ん中の巨大なオリーヴの模型、よくできているけど大きすぎない?通りの木々は全く南国のそれ。
サンレモの町中ではスクーターの全盛、自転車では危なくて走ることはできないだろう。やっとフランスについてここでは昨年と違って国境検査がないと思ったが、
マントン(Menton)の街を通り越して山道を走っているときに警察に止められ、キャンパー内に不法入国者の有無を検査された。
フランスでも海岸線は狭いところが多く、高速道路は海岸線から山側海抜100メーターも上がったところを通っているし、丸2日間ポールは神経をすり減らしてやっとサントロペ近くのキャンプサイトに着いた。