マテーラはアルベロベッロの町から70kmほど離れたユネスコ世界遺産の町で、キャンパーをお城の脇道に停め、小雨の降る中を観光に出かけた。ここは教会の多い街で街角のいたるところに大きな教会がある。
聖フランチェスコ教会は巨大なうえ内部もなかなか凝っていた。しかし色彩がほとんどない。この教会の前のスクエアで2組の観光団体に会い、彼らの後をついていけば観光地につける。観光案内所ではこの町全体が観光地で・・・・と言われてあまり漠然としていたから。
この町は全体に巨大な建物が多く,聖フランチェスコ教会からしばらく歩いたところで着いたのが巨大な大聖堂ドゥオモ(Duomo)でこの内部は絢爛豪華、天井画のすばらしさは目を見張るものがある。
大聖堂の外観は石造りの堂々たるもの建物上部のガーゴイルは赤ん坊の頭をくわえこんでいる架空の動物。キリスト教はあまり優しい思想を持っているとは思えない。これって日本でいう閻魔のようなものだろうか?それにしては無垢な赤ん坊がこんな目に合うわけがない。
U字型の深い谷間を埋め尽くす岩を掘って作られた家屋はフランス抽象画を思い出させる。もしかしてここで描いた絵も有名になっているのかもしれない。
この町は紀元前3世紀にローマ人によって作られ、その後この谷間はキリスト教の各宗派の修験場として岩場の住居が作られた。
時代を経て1950年政府はこの岩間に住む住人(貧しい人たちがおおかった)を全員追い出し、空き家にしたが1980年代にここは観光名所として有名になり1993年にはユネスコ世界遺産に登録された。
町を囲む谷間は非常に深く、水はほとんど流れていない。
U字型の対岸に立つとドゥオモの尖塔の周りが岩の住居で埋め尽くされている。聖アゴスティーノ教会はドゥオモの対岸にあり内部はシンプル。
祭壇横のドアから聖グイリアーノ教会の洞窟に入っていき、17世紀のフレスコ画を見ることができる。
午後1時過ぎまでU字型の端から端までを歩いて写真を撮りまくり、キャンパーにかえって昼食、そのままイタリア東海岸を北上する。キャンパーの前を走っている大きなトラックをよく見れば、アラブの文字に英語でイランと書いてあった。ヨーロッパを走っているといろいろな国の車やナンバープレートを見るがイランは初めて見た。