フランスの写実主義から印象派が台頭してきた時代の画家たちの絵が多く、彼らは時代に遅れたらしく無名の画家だけれどもそれらの絵は素晴らしい。左上はオーガステ・アレクサンドレ(1833年ー1912年)の作品で1883年に描かれたもの。
右上はジーン・ジャッキー・ヘンナー(1829‐1905年)の作品。1865年に描かれたもの。
左上のいかにも古臭い絵はカラカラ浴場の崩壊という題名が面白くここに載せた。右上の絵がこの美術館ではただ一つ有名画家の絵で一目でブリューゲルの作品とわかった。ピェター・ブリューゲル(1564年-1636年)はベルギー人でいつも面白い絵を描く。冬の氷の張った湖か川の上で滑って楽しんでいる人々、各自の動きや表情まで細かく描かれている。
アフリカの黒人の若い女性が争っている表情が面白い。エティン・ディネー(1861年ー1929年)の作品、この人はパリの出身で多分この絵はこの美術館に買い取られていったものだろう。こんな変わった題材の絵を描く人ってとっても興味がわく。
この美術館のブローシャーの表紙絵になっている巨大な作品は 蝶と花(1875年)という。絵も素晴らしいが額縁が見事。
右上は題材がギリシャ神話のオルフェーで愛するユーリディスが死んで嘆き悲しんでいるところ。こういう物語のある絵が大好き。
ショッピングモールの灯り、和紙を三角に切ったものを張って面白い形にしてある。人工モスで作った巨大なモービル。
アルフレッド・ドレイファス(1859年ー1935年)はフレンチ・ユダヤ人でミュルーズで生まれた。成人してフランスの軍隊に入り順調に昇進していたが反ユダヤ主義の上官に疎まれ濡れ衣を着せられてデブルス・アイランドへ島送りになった。その後彼の無実が証明されたが軍は恥をかくのを恐れて無視してしまった。4年後フランス政府によって彼が解放されることになったが名誉を迫奪された彼はこれを拒否。世間の抗議にとうとう軍が負けて彼を帰還させ、その後昇格、第一次世界大戦にも軍人として働いた。このミュルーズでは彼は英雄として尊まれている。まるでデュマの巌窟王みたい。
このような田舎でもさすがフランス。貴族もいただろうしお金持ちの衣服や高級な子供たちの人形などが展示されていた。
農場には牛が首からベルをつけて草を食んでいるが、ここにはいろいろなサイズのベルが展示されている。右上のカラフルなものは陶器でできたストーヴ、高貴な人々はこれで暖を取った。