頂き物の手打ちのフィットチーネがあったので、カルボナーラを作った。
材料は、ベーコン、パルメザンチーズ、荒挽き黒胡椒、塩、オリーブオイル、牛乳、卵とフィットチーネ。
オリーブオイルでベーコンを焦げないように炒めたら火を止め、ちょっとだけ牛乳を加えたところにパルメザンチーズ、ときほぐした全卵の卵を入れて混ぜたところで黒胡椒多めと塩で味を調えたら、一瞬中火で火を通し、茹で上がったパスタを投入して絡めたら出来上がり。
なんとなく上出来の感じ。
さてと口の中に頬張ったなら、黒胡椒がチーズと卵のまろやかさをきりっと味を引き締めて、そこにベーコンの塩気がアクセントとなり、どこか懐かしさを覚えた。
そうそう、昔々イタリアの小さな町のレストランで食べたカルボナーラだ。
薄暗く、なぜか紺色とクリーム色のイメージが浮かんでくる。
思い出はだんだんと細部が淘汰されて、もはやそれは抽象の域にまで到達しそうだ。
悲しいような気もするが、それもいい。
それでも味覚はいまだにはっきりと記憶されて、私の血肉となって生き続けるといいだろう。