タカサゴユリ満開 5/9/2012
百合が、きらめく光の中に真っ白な花を咲かせて立っている。
あちらこちらに立っている。
今年やっと一つの花をつけたもの、何年もかかってたくさんの花をつけたもの、百合の姿はさまざまだ。
毎日ここに住んでいるものは、百合が甘い匂いを放っているのに気がつかない。
訪ねてくる人が、百合の香りがすると教えてくれて、はじめて意識した。
それは、夜。
夜ドアを開けて外に出ると、白い百合の花が宙に浮いているようだ。
そして、百合の花は、甘い香りを夜の闇に流し漂わせる。
月の光に照らされたからか、湿気を含んだ夜の空気に溶け出るのか、それはわからないが、夜の百合はどこかしら違うのだ。
昼の清楚な雰囲気とはまるで違う、夜に浮かび上がる白い妖女。
それはまるで、ヤン・トーロップの白い乙女のようだ。
ほのかに白く発光しながら、宙に浮かぶ幽鬼のように。
三人の花嫁 ヤン・トーロップJan Toorop
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます