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雑草としてのヒメハクジャを抜く

2012-09-04 22:48:11 | 植物たち
芝の中にびっしりと生えた雑草を、丁寧に抜き取る。
今猛威を振るっているのは、ヒメハクジャ。
隙間がないほどに密集して生えるから、芝は太刀打ちできなくしだいに場所を明け渡すのだ。
昨年は、チドメグサを徹底的に抜き取った。
今年も見つけるたびに容赦なく抜き取っていると、かつてのチドメグサ王国の姿はない。
いつのまにか、そのチドメグサに代わって君臨するヒメハクジャ。
義母と二人、このヒメハクジャを徹底的に抜き取って、以前のように青々とみっちり込んだ芝を取り戻そうとしている。

芝の手入れは手間がかかる。
ゴルフ場などで使用している芝専用の除草剤を撒けば、それで簡単に済むだろう。
しかし、芝に寝転ぶねこや小さい人を思うと、除草剤を気安く撒こうなんてことはできない。
また、周りに生えている木々に悪影響をもたらす可能性が高い。
だから、無理をしないよう心がけながら、一本一本草を抜くのだ。

明日もまた、たまたま人に気に入られなかった哀れなヒメハクジャを抜くだろう。
こうしてキーボードをたたいていると、指先がジンジンと痛い。
ヒメハクジャの痛みが、右手の人差し指と親指に宿っている。
命の悲痛な叫びが、指先の痛みを通して訴えてくる。
勝手に雑草と決め付けられた哀れな草に、せめてもの弔いを兼ねて草を抜くとしよう。

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