Serge Poliakoff
Mark Rothko
ロシア革命で難を逃れた先こそ違え、ほぼ同世代でしかもロシア人の、フランスはパリのセルジュ・ポリアコフとアメリカはニューヨークのマーク・ロスコ。
そのせいなのか、彼らの絵は、同じ空気を纏っている。
聴こえてくる調べは、ポリアコフが落ち着いて柔らかな中音から低音で、ロスコが澄んだ高音と、美しいポリフォニーを奏でるのだ。
ポリアコフを思うとき必ずロスコも現れる、そのくらい両者は似通って互いに補完しあい完璧な世界を立ち現せるニ連星だ。
あたかもまるで彼らの絵の向こうには、無限の世界は広がっていると言い表せばよいだろうか。
それとも、遠い故国の広大な大地を思う郷愁がそうさせているのだろうか。
いや、あえて物語を彼らの絵に求めなくてもいい、安直なストーリーなど要らない、絵の向こうの世界へ感性を自由に解き放つそれだけでいい。
どのように、どれくらい飛べるかは、鑑賞者の腕次第。
この双子星を取り巻く宇宙は、果てしなく広がっているのだから。
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