goldfish
fish magic
今日の夜空は、彩度の高い漆黒の空にきらきらと星たちが賑やかに輝いていた。
クレーの魚の絵。
深く黒に近い藍色に、キラ星の如く魚が浮かんでいる絵。
いや、浮かんでいるのではなく、どこからともなく浮かび上がってきているといえばよいのか。
新月の夜の海あるいは深海、光る魚は自らの命の内奥から光を滲み出すかのようだ。
今夜の空は海、魚は星として、私の頭上にただ在った。
宇宙と星への賛歌、クレーへの賛歌。
寒さも忘れて、じっと空を見上げていた。
クレーの魚の絵には、その空があった。
どちらも私にとっては、同じ世界を感じさせた。