上は 団十郎 26cm 235g 50年以上前から使用
下は ヘンケル社製 26cm 416g 1973年にゾーリンゲンで求む。
オランダから来日したデンハムジーンズの、ジェイソン・デンハム氏が
日本の裁ち鋏に魅了されわざわざ日本にきた番組をテレビで見ました。
「鉄の匠」大河原享之さんは職人歴70年、日本刀の伝統技法の
「総火造」という難しい鍛製法で裁ち鋏を造り、世界中から注文が入ります。
ジェイソンさんは自分の手に合う鋏を注文し、
出来上がった鋏を使用している場面が映りました。。
截ち鋏は洋裁には貴重な道具で、新しい生地を裁断する時に
シャリ、シャリと手に感じる切れ味は心地よいものです。
結婚するまでは母の縫ってくれた服で育ち、結婚すると先ず姑の服縫い、
そして3人の娘の洋服縫いをしました。
1973年に訪欧した時、弟が住んでいたデユセルドルフから近いゾーリンゲン市の
ヘンケル社に行き、憧れの裁ち鋏を購入しました。
ところが思ったような切れ味でなく、重い立派な裁ち鋏はお蔵入り、
今まで使っていた鋏のほうがすっきりと切れます。
私の若いころは舶来品信仰で無知だったのです。ヘンケル社の鋏はステンレス、
日本製の私の鋏は鋼、改めて団十郎截の鋏が愛しくなりました。
何時頃どこで求めたのか全く記憶がなく、もう50年以上は使っていることに気が付きました。