先日あるお客様に写真撮りのご依頼を受けました。
お手持ちの作品の写真を撮りたいけれど、どうしても上手く撮れないので・・
ということでした。
気軽にお受けし、早速作品を拝見すると、
上の画像のような作品(web上より拝借)。
「いったいこれはなんですか??」
「古い楽譜だよ。中世の。ネウマ譜。羊の革に書いてあるんだよ。当時の聖歌隊用の
楽譜だね。」
簡単には入手できないそうで、同じような楽譜をさがしていらっしゃるご友人に
「せめて写真だけでも」とお願いされたとお聞きしました。
グレゴリオ聖歌の記譜法として一般に知られるのが、ネウマ譜である。ネウマとは、「合図」「身振り」などを現わすギリシア語の(υενμα)からきている。ネウマは、ギリシアの文字譜のようにやはり、歌詞の上に施され、その形状で、音の移動の度合を現わす独自の記号体系である。その記号は、話す時の手ぶりを模式化した古代ギリシアの文法アクセント記号からきているという説が有力であるが、この記譜法が、いつ、どこで、どのような人達によって発明されたのかということについては、まったく分かっていない。現在知られている最古のネウマ譜は9世紀のものであり、この時期において、聖歌を記譜するという習慣が生まれたとするのが、定説となっているが、それ以前に、楽譜がなかったわけではないだろう。
お客様がお持ちになった楽譜には5線がありましたので
かなり時代が下るということでしたが、
楽譜というより絵画。
何より可愛らしく、本当にきれいでした。
まだまだ知らないことがいっぱい。美しいものがいっぱいです。