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こまやま 春
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こまやま 夏
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こまやま 秋
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こまやま 冬
今回の日本画展でショーウィンドウの小窓の上に斉藤典彦さんの作品を飾らせていただくと、作品についてお尋ねくださる方が何人かいらしてくださったので作品をあらためてご紹介させていただこうと思います。
斉藤典彦さんは現在も日本画家、そして東京芸大の日本画の教授としてご活躍でいらっしゃいます。
佐橋が若いころ勤めておりました伏見画廊で、自ら企画した展覧会を開かせていただきました折に、そのお作品を扱わせていただきましたときからのご縁をいただいております。そのお人柄から、当店が22年前に開店を致しました際には先生にご無理をいって「佐橋美術店」のご揮毫をお願い致しました。
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今回佐橋の他界をお知らせすると大変驚かれ、また悲しんでくださるお手紙を頂戴いたしました。
私達二人がとても気に入っていて、また皆様にご好評いただいて参りました佐橋美術店のこの看板を降ろすことが辛く、私はいまも店を続けておりますので、この一周忌の時期にしばらく斉藤先生の作品を飾らせていただくことにいたしました。
「こまやま」はお住いの神奈川県平塚市にある里山だとお聞きしています。
高麗山とかいてこまやま、日々のお暮しに見ていらっしゃる風景を形ではなくそのイメージ、想念で制作されたのがこのシリーズだと思います。
一見、見過ごしてしまいやすい作品ですが、よく見ていると色々な色が何層にも重なり大変美しく幻想的です。
当時制作をお願いいたしましたのが4号の小品ですので、斉藤先生にご苦労をおかけしてしまったと思いますが、足早に通り過ぎていってしまうものを惜しむ私たちの世代にゆっくりと寄り添ってくれる日本画らしい作品だと思っています。
斉藤典彦 こまやま 春 夏 秋 冬 冬の薔薇
2013年制作 絹本 4号 共シール ◇
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