昨年9月~11月にNHK教育テレビ「趣味悠々」で放映された
『四国八十八ヶ所はじめてのお遍路』が、NHK総合テレビ「趣味
悠々・選」の番組で4月2日(月)から再放映されています。
放映時刻は、月曜~金曜午前10時30分~55分です。全部で
13回ですから、4月18日までと思われます。
昨年見逃した方、初めての四国遍路に興味のある方はご覧に
なってはと思い、お知らせしました。
===========================
第10日 2007年2月27日(火) 晴後曇一時雨
65番三角寺
=境目トンネルを抜けて阿波池田へ=
6時20分起床、7時朝食、おかみさんに見送られ、7時33分
にビジネス旅館高雄を出る。
午前から雨の確率70%だが、まだ青空が見えて暖かい。
国道11号バイパスのサークルKで弁当を求め、遍路道に入
った。
松山自動車道をくぐり、側道を少しで離れる。銅山川発電所
そばの戸川公園で休憩し、厚手のシャツを脱ぐ。
男性遍路がいたが、挨拶しても無言だった。
コジュケイやウグイスの鳴く集落を上がって行く途中で、毎日
三角寺まで往復しているという男性が、一緒に上がろうという。
77歳というがお元気だ。
車道が終わり、用水沿いを少しでミカン畑の間の上り道へ。
次第に三島の町の展望が開けてきたが、今朝はもやで霞んで
いる。
杉落ち葉がいっぱいの林間となり、ゆっくりと上がって行くと、
右からの車道に出た。
間もなく65番三角寺。急石段を上がった山門に、鐘が下が
っていたので、突いてから参拝する。
同行したのはMさん。四国製紙に勤めた方で、肝臓ガンで
肝臓を一つとり、その後すい臓も患ったとか。
「香川県内の霊場では、参拝の際に荷物は見えるところに
置かないと、盗まれることがあるから注意を」とのアドバイス
をいただく。本堂前で分かれる。
寺は山の中腹、標高480mにあり、境内にはヤマザクラなど、
桜の古木が多い。ほかの庭木もよく手入れされていた。
お参りを済ませ石段を下ったら、雨がポツポツしてきたので
ザックカバーをしてポンチョを出す。しかし本降りにはならな
かった。
右手の山腹をトラバースする車道に向かい、少しずつ下って
行く。平山集落の入口に、「お小屋倉跡」「旅籠屋「島屋跡」の
標石と、「土佐街道」碑が立つ。民家のネコヤナギがだいぶ
膨らんでいた。
間もなく、「ゆらぎ休憩所」と記された遍路休憩所があり、奥
にトイレもある。
そばの脇建設のご厚意で建てられたものらしい。休憩していた
ら薄日も出てきたので、ポンチョをしまった。
県道14号に入り、棚田を見下ろしながら東へ下るが、車は
ほとんど通らず、昨日とは大違いでありがたい。
正午近く、別格14番霊場常福寺に着く。
椿堂とも呼ばれ、ツバキが10数本あり、そのうち何本かは咲
き出していた。
弘仁6年(815)、弘法大師が持っていた杖を突き立て、当時
流行していた病を大地に封じ込め、その後、杖から芽が出て
ツバキの大樹になったという。
歩き遍路は納経代お接待で、デコポン2つもいただく。納経後、
再び雨が落ちてきたので、本堂の屋根下のベンチで昼食をする。
Mさんに教えてもらったとおり、本堂前の福の神の覆いを
めくってみたら、りっぱなご神体?がそそり立っていた。
家並みの間を国道192号に下り、県境の境目トンネルに向か
うと、緩やかな上り道が続く。
4㎞ほどで全長855mのトンネルへ。狭いながら歩道はつい
ている。中での対向車は40台ほどだった。
トンネルを出たところに、境谷橋バス停の小屋があったので、
小休止する。1㎞ほど先の佐野集落は旧道へ。前回お世話に
なった民宿岡田の前を通過し、さらに1㎞ほどで国道に戻った。
前回のふつうの順路では、民宿岡田に泊まり、雲辺寺に向か
うのだが、今回は、この先池田町にある別格霊場箸蔵寺(はし
くらじ)寺を回ることにしたので、通過したもの。
下り坂なので、幾分ペースも上がる。3箇所ほど並行する旧道
を抜けた。旧道沿いに、通学児童を見送るかかしが立っている。
集落の背後を走る徳島自動車道に、珍しい構造の釣り橋が掛け
られていた。
馬路の境宮神社で次の休憩。りっぱな社殿と太い杉、
根の張ったイチョウの大木が、この社の歴史を感じさせてくれる。
間もなく雨となり、こんどは本降りになった。海住神社の屋根
下でスパッツを付け、雨用ズボンをはきポンチョを被る。
雨に濡れた路面は、トラックからの水がはねるので避けたい
が、歩道はない。でも長くは続かず、白地(はくち)の家並みに
入る頃には雨は上がった。しかし国道の気温表示は10度Cで、
手が冷たい。
16時50分、白地温泉小西旅館に入る。窓際に濡れた雨具を
干し、洗濯もさせてもらう。無色無臭の温泉に浸かり、疲れた足
をよくもみほぐす。
部屋の窓からは、吉野川をせき止めた池田湖が見下ろせる。
宿泊客は私ひとり。夕食は部屋へ19時近くに運んできて下さ
った。部屋は暖房がよく利き暖かい。
この宿に、小説家・林芙美子が昭和16年(1941)5月~6月
にかけて宿泊し、宿の主人をモデルにした小説「旅人」を発表して
おり、色紙や短冊、作品、写真などがロビーに展示されていた。
(コースタイム〉ビジネス旅館高雄7:33ー戸川公園8:20~28ー車
道へ9:20ー65番三角寺9:33~10:00ー御小屋倉跡11:01ーゆらぎ
休憩所11:10~18ー常福寺(椿堂)11:55~12:40(昼食)ー七田バス
停13:33ー境目トンネル入口13:50ー境谷橋バス停14:01~10ー
民宿岡田前14:32ー境宮神社15:17~30ー海住神社15:50~16:00
ー白地温泉小西旅館16:50
(距離 28㎞、地図 伊予三島、観音寺、池田、歩行地 四国
中央市(旧伊予三島市、川之江市)、徳島県三好市(旧池田町)、
歩数 48,000)
『四国八十八ヶ所はじめてのお遍路』が、NHK総合テレビ「趣味
悠々・選」の番組で4月2日(月)から再放映されています。
放映時刻は、月曜~金曜午前10時30分~55分です。全部で
13回ですから、4月18日までと思われます。
昨年見逃した方、初めての四国遍路に興味のある方はご覧に
なってはと思い、お知らせしました。
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第10日 2007年2月27日(火) 晴後曇一時雨
65番三角寺
=境目トンネルを抜けて阿波池田へ=
6時20分起床、7時朝食、おかみさんに見送られ、7時33分
にビジネス旅館高雄を出る。
午前から雨の確率70%だが、まだ青空が見えて暖かい。
国道11号バイパスのサークルKで弁当を求め、遍路道に入
った。
松山自動車道をくぐり、側道を少しで離れる。銅山川発電所
そばの戸川公園で休憩し、厚手のシャツを脱ぐ。
男性遍路がいたが、挨拶しても無言だった。
コジュケイやウグイスの鳴く集落を上がって行く途中で、毎日
三角寺まで往復しているという男性が、一緒に上がろうという。
77歳というがお元気だ。
車道が終わり、用水沿いを少しでミカン畑の間の上り道へ。
次第に三島の町の展望が開けてきたが、今朝はもやで霞んで
いる。
杉落ち葉がいっぱいの林間となり、ゆっくりと上がって行くと、
右からの車道に出た。
間もなく65番三角寺。急石段を上がった山門に、鐘が下が
っていたので、突いてから参拝する。
同行したのはMさん。四国製紙に勤めた方で、肝臓ガンで
肝臓を一つとり、その後すい臓も患ったとか。
「香川県内の霊場では、参拝の際に荷物は見えるところに
置かないと、盗まれることがあるから注意を」とのアドバイス
をいただく。本堂前で分かれる。
寺は山の中腹、標高480mにあり、境内にはヤマザクラなど、
桜の古木が多い。ほかの庭木もよく手入れされていた。
お参りを済ませ石段を下ったら、雨がポツポツしてきたので
ザックカバーをしてポンチョを出す。しかし本降りにはならな
かった。
右手の山腹をトラバースする車道に向かい、少しずつ下って
行く。平山集落の入口に、「お小屋倉跡」「旅籠屋「島屋跡」の
標石と、「土佐街道」碑が立つ。民家のネコヤナギがだいぶ
膨らんでいた。
間もなく、「ゆらぎ休憩所」と記された遍路休憩所があり、奥
にトイレもある。
そばの脇建設のご厚意で建てられたものらしい。休憩していた
ら薄日も出てきたので、ポンチョをしまった。
県道14号に入り、棚田を見下ろしながら東へ下るが、車は
ほとんど通らず、昨日とは大違いでありがたい。
正午近く、別格14番霊場常福寺に着く。
椿堂とも呼ばれ、ツバキが10数本あり、そのうち何本かは咲
き出していた。
弘仁6年(815)、弘法大師が持っていた杖を突き立て、当時
流行していた病を大地に封じ込め、その後、杖から芽が出て
ツバキの大樹になったという。
歩き遍路は納経代お接待で、デコポン2つもいただく。納経後、
再び雨が落ちてきたので、本堂の屋根下のベンチで昼食をする。
Mさんに教えてもらったとおり、本堂前の福の神の覆いを
めくってみたら、りっぱなご神体?がそそり立っていた。
家並みの間を国道192号に下り、県境の境目トンネルに向か
うと、緩やかな上り道が続く。
4㎞ほどで全長855mのトンネルへ。狭いながら歩道はつい
ている。中での対向車は40台ほどだった。
トンネルを出たところに、境谷橋バス停の小屋があったので、
小休止する。1㎞ほど先の佐野集落は旧道へ。前回お世話に
なった民宿岡田の前を通過し、さらに1㎞ほどで国道に戻った。
前回のふつうの順路では、民宿岡田に泊まり、雲辺寺に向か
うのだが、今回は、この先池田町にある別格霊場箸蔵寺(はし
くらじ)寺を回ることにしたので、通過したもの。
下り坂なので、幾分ペースも上がる。3箇所ほど並行する旧道
を抜けた。旧道沿いに、通学児童を見送るかかしが立っている。
集落の背後を走る徳島自動車道に、珍しい構造の釣り橋が掛け
られていた。
馬路の境宮神社で次の休憩。りっぱな社殿と太い杉、
根の張ったイチョウの大木が、この社の歴史を感じさせてくれる。
間もなく雨となり、こんどは本降りになった。海住神社の屋根
下でスパッツを付け、雨用ズボンをはきポンチョを被る。
雨に濡れた路面は、トラックからの水がはねるので避けたい
が、歩道はない。でも長くは続かず、白地(はくち)の家並みに
入る頃には雨は上がった。しかし国道の気温表示は10度Cで、
手が冷たい。
16時50分、白地温泉小西旅館に入る。窓際に濡れた雨具を
干し、洗濯もさせてもらう。無色無臭の温泉に浸かり、疲れた足
をよくもみほぐす。
部屋の窓からは、吉野川をせき止めた池田湖が見下ろせる。
宿泊客は私ひとり。夕食は部屋へ19時近くに運んできて下さ
った。部屋は暖房がよく利き暖かい。
この宿に、小説家・林芙美子が昭和16年(1941)5月~6月
にかけて宿泊し、宿の主人をモデルにした小説「旅人」を発表して
おり、色紙や短冊、作品、写真などがロビーに展示されていた。
(コースタイム〉ビジネス旅館高雄7:33ー戸川公園8:20~28ー車
道へ9:20ー65番三角寺9:33~10:00ー御小屋倉跡11:01ーゆらぎ
休憩所11:10~18ー常福寺(椿堂)11:55~12:40(昼食)ー七田バス
停13:33ー境目トンネル入口13:50ー境谷橋バス停14:01~10ー
民宿岡田前14:32ー境宮神社15:17~30ー海住神社15:50~16:00
ー白地温泉小西旅館16:50
(距離 28㎞、地図 伊予三島、観音寺、池田、歩行地 四国
中央市(旧伊予三島市、川之江市)、徳島県三好市(旧池田町)、
歩数 48,000)