とても、2月とは思えない春の陽気です。
陽気に誘われ平安の世界に足を伸ばしてみました。
華麗な世界です。表面上は・・・
「春はあけぼの やうやう白くなりゆく 山ぎわ少し明けて紫だちたる
雲の細くたなびきたる」
清少納言です。
彼女の本を読んでいると、決してきれいごとだけではない事がわかり、いくらか「ほっ」とします。
そして、夏・秋・冬と続きます。
「冬はつとめて。雪の降りたるはいうべきに あらず。
霜のいと白きも、またさらでの、いと寒きに火など熾して炭もて渡るもいとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし」
冬は雪あられがちに凍りし風激しくていみじう寒きよし。
冬の件は身につまされます。
現代では、考えられないですが、彼女が、宮中に上がっていた頃は、寒さが身に沁みたことでしょうね。
それは、色んな意味で・・・
彼女の優しさの中から
「うつきしきもの、何でも小さいものみな かわいい」
遠くて近きもの
「遠くて近きもの極楽くらまのつづらおり 十二月のつごもりと、正月の一日と宮のべのまつり」
彼女は、気性の激しい人のようですが、きっと優しさを隠していたように思います。
藤原定子には献身的に仕える。あの優しさ・・・
やっぱり素晴らしい人だったと思う。