『夢の小筥』

再び廻り来る事のない、この刻(いま)を、そっと筥に納めてみました。

石楠花の葉っぱが細いままなのできっと風は冷たいのだと…

2017-03-04 10:54:41 | Weblog

                          
       あなた 

 弥生三月になったと思いきや

 今日は四日

 その間にあなたの”月命日”お雛祭り”と 

 わたしの気持ちを他所に日が過ぎて行く

 五年の月日は人の気持ちも変えてしまう

 あんなに長かった月日がいまは早くって…

 ただウロウロしてる間にドンドン日にちが過ぎていく

 

 まだ外に出ていないので風の冷たさは判らないけど

 ここで見ている限り春の様な陽ざし

 ただ、石楠花の葉っぱが細いままなのできっと

 風は冷たいのだと…

 だが、明日はもう啓蟄と言う。

 

 あなた

 少しずつだけど近づいていくね…

 つい先日知り合いが其方へ逝きました。

 こればかりは”人の力の及ぶところ”ではなく

 「神」の思召しめでしょう…

 

  『あふことの たえてしなくば なかなかに 

            ひとをもみをも うらみざらまし』  《中納言朝忠》

  『みかのはら わきてながるる いづみがは 

             いつみきとてか こひしかるらむ』 《中納言兼輔》

 久しぶりに誰にも逢わず、ゴロンとしていたい…そんな気持ち。