(p54より引用) 部下が過ちを犯したとき、もっとも避けなければならないのは厳しい懲罰だ。このときこそ本人を励まして信頼感が生まれるようにすべきなのだ。上司の仕事は、部下に自信を取り戻させることだ。落ち込んでいる人を「鞭打つ」ことだけは絶対にしてはならない。
どんな会社においても、自分ひとりで仕事をする(業績を残す)ことはできません。会社という実態はなくそれが人の集合体である以上、人なくして事業は成り立ちません。
真剣さは必要ですが、一人ひとりの人が最大限の能力が発揮できるように、気持ちよくおおらかに考え動けるような環境が重要です。人は萎縮してしまうと脳みそは固まって柔軟な思考は停止してしまいます。
過ちがあった場合、一番そのことを身にしみて後悔しているのは失敗した本人そのひとです。(過ちに対し本人にその認識も反省のないのであれば論外ですが)十分に反省しているうえにさらに覆いかぶせた非難は必要ありません。
過ちを将来の糧に次のアクションに向けてリスタートできるように動機付けることが、結果的には人をより大きく育てることになり、あらゆる面でプラスの効果をもたらすのです。
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ジャック・ウェルチ,ジョン・A・バーン,宮本 喜一 | |
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