啄木哀し(4) 明日を信じて…… そして望郷の歌
(つれづれに… 心もよう№26)
新しき明日の来るを信ずといふ
自分の言葉に嘘はなけれど
「北風に立つ少年啄木像」は、盛岡市大通にある。台座の歌碑にはこの歌が刻まれている。
苦しさや貧しさは望郷の歌へと啄木を駆り立てる。
ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく
私が子供の頃には、上野駅に行くと東北の匂いがしていた北の玄関口上野駅でした。
なつかしき故郷にかへる思ひあり久し振りにて汽車に乗りしに
今日もまた胸に痛みあり死ぬならば故郷に行きて死なんと思ふ
望郷の思いはふるさとのかなしい思いにもつながってくる。
石をもて追はるるごとく故郷を出でしかなしみ消ゆる時なし
悲しい思い出の残るふるさとだけれど、帰りたい。
かにかくに渋民村は恋しかりおもひでの山おもひでの川
ふるさとの山に向ひて言ふことなし
ふるさとの山はありがたきかな
渋谷村は啄木の生まれ故郷。
やっぱり故郷はいいなー
しかし、東京へ出てきた啄木の晩年は
病気と今日の食事さえ満足にとれないほどの貧乏で、帰郷は叶えられなかった。
(2016.2.25記) つづく
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