雨あがりのペイブメント

雨あがりのペイブメントに映る景色が好きです。四季折々に感じたことを、ジャンルにとらわれずに記録します。

啄木哀し(4) 明日を信じて… そして望郷の歌

2016-02-27 08:00:00 | つれづれに……

啄木哀し(4)  明日を信じて…… そして望郷の歌

                                                                                                            (つれづれに… 心もよう№26)

新しき明日の来るを信ずといふ

自分の言葉に嘘はなけれど

「北風に立つ少年啄木像」は、盛岡市大通にある。台座の歌碑にはこの歌が刻まれている。

 

 苦しさや貧しさは望郷の歌へと啄木を駆り立てる。

ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく

 私が子供の頃には、上野駅に行くと東北の匂いがしていた北の玄関口上野駅でした

なつかしき故郷にかへる思ひあり久し振りにて汽車に乗りしに

今日もまた胸に痛みあり死ぬならば故郷に行きて死なんと思ふ

 望郷の思いはふるさとのかなしい思いにもつながってくる。

石をもて追はるるごとく故郷を出でしかなしみ消ゆる時なし

 悲しい思い出の残るふるさとだけれど、帰りたい。

かにかくに渋民村は恋しかりおもひでの山おもひでの川

ふるさとの山に向ひて言ふことなし

ふるさとの山はありがたきかな

 渋谷村は啄木の生まれ故郷。

やっぱり故郷はいいなー 

しかし、東京へ出てきた啄木の晩年は

病気と今日の食事さえ満足にとれないほどの貧乏で、帰郷は叶えられなかった。

                             (2016.2.25記)   つづく

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 啄木哀し(3) 貧乏 長男・真... | トップ | 啄木哀し(5) 最期の歌 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

つれづれに……」カテゴリの最新記事