続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

大森静佳(私的解釈)彫ることは。

2022-04-28 04:16:30 | 大森静佳

 彫ることは感情に手を濡らすこと濡れたまま瞳を四角く切りぬ

 彫ることは感情に手を濡らすこと濡れたまま瞳を四角く切りぬ(彫事感情手濡事濡儘瞳四角切)はコク・ジ・カン・ジョウ・シュ・ジュ・ジ・ジュ。ジン・ドウ・シ・ カク・セツと読んで、古句、似、憾、常、主、樹、需、腎、如何、詞、摂。
☆古句に似るのを憾(残念に思う)常。
 主(創作を成すもの)は樹(打ち立てること)が需(必要)である。
 腎(重要)なのは如何に詞を覚るかを摂(大切にすること)である。

 彫ることは感情に手を濡らすこと濡れたまま瞳を四角く切りぬ(彫事感情手濡事濡儘瞳四角切)はコク・ジ・カン・ジョウ・シュ・ジュ・ジ・ジュ・ジン・ドウ・シ。カク・セツと読んで、克、自、勘、畳、手、需、恃、訊、道、詞、確、接。
☆克(力を尽くして打ち克つ)自(わたくし)は勘(考えて)畳(重ねる)手(方法)を需(求めること)を恃(頼りにして)受けとめる。
 訊(問いただす)道は、詞(言葉)を確かめてから接(つなぐ)。

 彫ることは感情に手を濡らすこと濡れたまま瞳を四角く切りぬ(彫事感情手濡事濡儘瞳四角切)はコク・ジ・カン・ジョウ・シュ・ジュ・ジ・ジュ・ジン・ドウ・シ・カク・セツと読んで、彫、事、貫、定、趣、需、寿、、尽、然く、切。
☆彫る事を貫き定(心を集中する)。
 趣(心が向かうところ/目標)を需(必要)とし、寿(命)を尽くして動(仕事をしている)。


M「ピレネーの城』

2022-04-27 07:14:17 | 美術ノート

   『ピレネーの城』

 古生代から中生代の地層、隆起や褶曲によってできたピレネー山脈。古代の地層の岩石、古の人の記録にない世界である。その岩石が突如海上、天空に現出するなどありえず、地上からうかがい知ることの不可能な世界があったのだと仮想する。

 絶対にあり得ないと断定してしまえば消える話である。しかしこの岩は正面からの視点である。水平線を越えた視点にあるということは、すなわち浮遊そのものであり、衆目の遥か上に在るということである。

 物理界での絶対の否定は二次元(絵画)の上では可能である。
 しかし、もしこれが単なる戯画ではなく、未来における現実だという可能性も否定できない。ピレネーは古の岩石などと言う小さな話ではなく、この岩石そのものが、滅びていった地球の破片、名残りの風景かもしれない。

 わたし達が信じ、絶対を確信する所以はどこにある?
 空中にある物はすべて落下する、という法則が通用しない時空の巡り合わせは恐怖であるが、恐怖という言葉すらも消えた世界を静観した俯瞰の図である。

 写真は『マグリット』展・図録より


『飯島晴子』(私的解釈)山国の。

2022-04-27 06:46:07 | 飯島晴子

   山国の蛾の白壁を汝は云ふ

 山国の蛾の白壁を汝は云ふ(山国蛾白壁汝云)はサン、コク・ガ・ハク・ヘキ・ジュ・ウンよ読んで、三、告、我、吐く、闢、抒、運。
☆三つを告げると我(わたくし)は吐く。
 闢(ひらいて)抒(解く)運(めぐりあわせ)がある。

 山国の蛾の白壁を汝は云ふ(山国蛾白壁汝云)はサン・コク・ガ・ハク・ヘキ・ジュ・ウンと読んで、参、古句、雅、博、璧、如、薀。
☆参(比べ合わせる)古句の雅(風流)は博(大きく広がっている)璧(立派なもの)の如し。
 薀(奥義)である。

 山国の蛾の白壁を汝は云ふ(山国蛾白壁汝云)はセン・コク・ガ・ハク・ヘキ・ジュ・ウンと読んで、戦、酷、餓、迫、辟、除、云。
☆戦(戦争)は酷(むごい)。
 餓(食べ物が足りなくて生命を維持できなくなる)は迫(苦しめる)。
 辟(さけて)除(取り去る)ように云う。


大森静佳(私的解釈)確かめてから。

2022-04-27 06:10:01 | 大森静佳

 確かめてから会いにゆく モナリザの背後の水の光らないこと

 確かめてから会いにゆく モナリザの背後の水の光らないこと(確会行背後水光事)はカク・カイ・コウ・ハイ・ゴ・スイ・コウ・ズと読んで、覚、絵、光、拝、吾粋、恍、図。
☆覚(目が覚めるような)絵の光(かがやき)。
 拝(敬意を表してお辞儀をする)吾(わたし)、粋(優れており)恍(うっとりするような)図(作品)である。

 確かめてから会いにゆく モナリザの背後の水の光らないこと(確会行背後水光事)はカク・カイ・コウ・ハイ・コウ・スイ・コウ・ジと読んで、確、解、稿、配、語、興、遂、効、字。
☆確(たしかめて)解(部分部分に分ける)。
 稿(下書き)で配(取り合わせる)語(言葉)を、興(おこすこと)を遂(やりとげる)。
 効(ききめのある)字がある。

 確かめてから会いにゆく モナリザの背後の水の光らないこと(確会行背後水光事)はカク・カイ・コウ・ハイ・ゴ・スイ・コウ・ジと読んで、佳句、皆、光、輩、講、邃、厚、示。
☆佳句は皆(すべて)光(輝く)。
 輩(仲間)の講(話)は邃(奥深く)厚(あつみがあること)を示す。(教える)


M『ガラスの鍵』

2022-04-26 06:41:56 | 美術ノート

   『ガラスの鍵』

 草木も生えないあ標高の尾根に巨岩石が乗っている。どこから落下してきたのだろう。地上に重力の通用しない領域はない。
 浮上、あるいは岩石が尾根の稜線に育つなどと言うことはあり得ない。非現実、空想の域である。

 物理的に叶わないことも精神界では許容される、自由であり解放区と呼んでもいいかもしれない。その接線を解く鍵は見えないし、瞬時、打ち消されるに違いない。
 神がかり的な設定はあくまで個人的なものであり、共有はない。しかし、それを作品として提示することで共感は得られる。
 分かり得たもの同士の約束、結びつきは世界に対する慟哭にも似た叫び、高揚感である。この峡谷から見上げた恐怖は、死や終末をも呼び起こし正常さを失う激震に襲われる。
 しかし、作品は二次元の創作に過ぎず手の中にある。鑑賞は非現実に対し鷹揚に受け入れられる。
 神がかり的な世界は絵空事であり、それを身に引き受けるか否かは自由である。神への信奉、この隔たりにある時空を解く鍵の有無は見えない。

 写真は『マグリット』展・図録より


『飯島晴子』(私的解釈)かくまはれ。

2022-04-26 05:34:34 | 飯島晴子

   かくまはれ鮎をくはされゐたりけり

 かくまはれ鮎をくはされゐたりけり(匿鮎食居)はトク・ネン・ジキ・キョと読んで、篤、然、自棄、嘘。
☆篤(重い病気)の然(状態)に自棄になり嘘(嘆いている)。

 かくまはれ鮎をくはされゐたりけり(匿鮎食居)はトク・ネン・ショク・キョと読んで、解く、粘、続、寄与。
☆解く(答えを出す)には粘って続けることが寄与(役に立つ)。

 かくまはれ鮎をくはされゐたりけり(匿鮎食居)はトク・ネン・ジキ・キョと読んで、匿、念、自記、挙。
☆匿す念(考え)の自記を挙(企てる)。


吉川宏志(私的解釈)病室の。

2022-04-26 04:44:33 | 吉川宏志

 病室の高さに行きて双石山をともに見ており

 病室の高さに行きて双石山をともに見ており(病室高行双石山共見居)はビョウ・シツ・コウ・コウ・ソウ・シャク・サン・キョウ・ゲン・キョと読んで、秒、執、恒、更、草、釈、三、胸、現、拠。
☆秒(きわめて小さな)執(こだわり)がある。
 恒に、更(新しくなる)草(下書き)の釈(意味を解き明かす)。
 三つの胸(心の中)が現れる拠(より所)がある。

 病室の高さに行きて双石山をともに見ており(病室高行双石山共見居)はビョウ・シツ・コウ・コウ・ソウ・シャク・サン・キョウ・ゲン・キョと読んで、病、悉、惶、構、相、癪、酸、怯、厳、嘘。
☆病には悉(ことごとく)惶(畏れておどおど)と構える相(有様)がある。
 癪(腹が立ち)酸(辛く)怯(おびえ)、厳(激しく)嘘(嘆く)。

 病室の高さに行きて双石山をともに見ており(病室高行双石山共見居)はビョウ・シツ・コウ・コウ・ソウ・シャク・サン・キョウ・ゲン・キョと読んで、平、質、考、講、総、尺、宣、協、現、挙。
☆平(偏らない)質(内容)の考えである。
 講(はなし)の総ては尺(短い)と宣べる。
 協(力を合わせると)現れる挙(企て)がある。


大森静佳(私的解釈)冗長な。②

2022-04-26 04:07:40 | 大森静佳

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので(冗長映画様光来春貴方庭其物)はジョウ・チョウ・エイ・カク・ヨウ・コウ・ライ・シュン・キ・ホウ・テイ・キ・ブツと読んで、常、調、覚、様、稿、頼、詢、奇、逢、綴、其、物。
☆常に調べ、営(仕事をする、こしらえる)。
 覚(感知する)様の稿、頼りにするのは詢(問うこと)である。
 奇(思いがけなく)逢(出会う)綴(つづり)、其の物である。

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので(冗長映画様光来春貴方庭其物)はジョウ・チョウ・エイ・カク・ヨウ・コウ・ライ・シュン・キ・ホウ・テイ・キ・ブツと読んで、畳、帳、営、書く、要、考、磊、竣、記、報、定、企、打つ。
☆畳(かさなる)帳(ノート)。
 営(こしらえて)書く要の考えは磊(小さなことには拘らないで)竣(終える)記であると報らせる。
 定(きまり)は企(くわだて)を打つ(述べること)である。

 冗長な映画のような光来て春はあなたが庭そのもので(冗長映画様光来春貴方庭其物)はジョウ・チョウ・エイ・カク・ヨウ・コウ・ライ・シュン・キ・ホウ・テイ・キ・ブツと読んで、穣、兆、頴、穫、様、幸、雷、瞬、祈、豊、態、喜、沸。
☆穣(よく実る)兆(きざし)の頴(穀物の穂先)、穫(取り入れ)の様は幸いである。
 雷が瞬(またたく)と祈る。
 豊かな態(ありさま)には喜びが沸く。

 


吉川宏志(私的解釈)なんで茶髪に。

2022-04-25 07:07:52 | 吉川宏志

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり(何茶髪分大麦似娘立)はカ・サ・ハツ・フン・バク・ジ・ジョウ・リツと読んで、禍、査、発、憤、爆、示、剰、慄。
☆禍(災難)を査(調べる)と発(明らかになる)憤(いきどおり)が爆(はじけること)を示す。剰(多すぎるほど)に慄(恐れ戦いている)。

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり(何茶髪分大麦似娘立)はカ・チャ・ハツ・ブン・バク・ジ・ジョウ・リュウと読んで、歌、詐、初、文、漠、辞、常、流。
☆歌で詐(作りごとをいう)初めての文である。
 漠(つかみどころのない)辞(言葉)は、常に流(一か所に留まらない)。

 なんで茶髪にするのか分からないけれど大麦に似て娘は立てり(何茶髪分大麦似娘立)はカ・チャ・ハツ・フン・バク・ジ・ジョウ・リツと読んで、過、嗟、発、態、漠、事、状、立。
☆過(あやまち)を嗟(嘆く)。
 発(外に現れた)態(ありさま)を縛(戒める)。
 事の状(次第)は立(しっかり成り立つ)。


大森静佳(私的解釈)手をあてて。

2022-04-25 06:26:08 | 大森静佳

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ(手当君鼓動聴手平湖)はシュ・トウ・クン・コ・ドウ・チョウ・シュ・ヘイ・コと読んで、須、頭、訓、個、導、帳、守、閉、己。
☆須(必要な)頭(物事の初め、いとぐち)を訓(教え導く)個(一つ一つ)がある。帳(ノート)は守(身から離さないように)閉ざす己(わたし)である。

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ(手当君鼓動聴手平湖)はシュ・トウ・クン・コ・ドウ・チョウ・シュ・ヘイ・コと読んで、殊、統、訓、固、如何、調、手、標、蔽、固。
☆殊(異なるもの)を統(一すじにまとめ)訓(字句を解釈する)。
 固(はじめ)に如何(どのように)調べるのか。
 手(方法)の標(しるし)を蔽(見えないようにしている)固(あくまでも)。

 手をあててきみの鼓動を聴いてからてのひらだけがずっとみずうみ(手当君鼓動聴手平湖)はシュ・トウ・クン・コ・ドウ・チョウ・シュ・ヘイ・コと読んで、衆、悼、君、顧、慟、弔、衆、蔽、呼。
☆衆(大勢の人)の悼(死を悲しむ)君、顧(過去を省みて)慟(身もだえして悲しむ)。
 弔(死者を悼む)衆(人々)は蔽(見えないように=心の中)で呼びかけている。

※てのひらだけがずつとみずうみ(シュ・ヒョウ・コ)と読んで、主、漂、己。
 手をあててきみの鼓動を聴いてから、主(あなたのことばかり)を漂(思い浮かべている)己(わたし)です。