数年観察した結果萩の里自然公園のエゾモモンガの冬の主な食料は
ハンノキの雄花の冬芽だと考えていました。
食べこぼされたハンノキの雄花の冬芽
ところが、今シーズンはハンノキの雄花の冬芽がほとんど付いていないのです。
公園のケヤマハンノキ、公園の西の湿地のハンノキ、には全くと言っていいほど付いていません。
丸いのは昨年の果実です。
ウヨロ川やフシコベツ川沿いに少し生えているコバノヤマハンノキ、
空地わずかに生えているミヤマハンノキはほぼ例年並みに見えますが
エゾモモンガが毎日食事に出かけるには遠いし道路などで林は分断されている。
フシコベツ川のコバノヤマハンノキ
公園の傍の空地のミヤマハンノキ
雪の上はエゾモモンガの糞や尿などの痕跡が良く分かります。
「ねぐら」から出るとまず、たいていウンチとオシッコを「ねぐら」がある木か
その近くの決まった木でしてから食事に出かけるようです。
食料不足なら彼らはどうしているだろうかと思い、
ここ数年観察を続けてきた心当たりの場所へ行ってみました。
(外出や帰宅を待ち伏せしたりはしません。)
「フンコロジー」という言葉もあるので、彼らの「糞」有無や変化を観察しています。
一か所は殆ど毎日棲んでいるらしく、もう一か所はたまに帰ってくるらしい。
一か所は空き家となっていました。
糞を観察できた2か所とも「黒いナー・硬めだナー」という印象でした。
同じ場所の糞を比較してみました。
2008_0229の写真
今年の1月12日の写真
エゾモモンガは菜食主義者なので、主に樹木の冬芽を食べていると思われるが、
今シーズンは何を主食にしているのだろうか?
モモンガが食べたと思われるトドマツの葉も見かけていない。
ハルニレの小さな冬芽を食べているのかもしれない。
食事をするエゾモモンガ(Snusmumriken21さん)日中食事をしている。
エゾモモンガ(Pteromys volans orii)の日周活動 斜里町立知床博物館 増田泰氏
〇「不定期に居住する巣穴を 変えているため、この採食の時間にいくつかの巣穴を探しているものと考えられる」
〇「何日も厳しい寒さが続くと日中食事に出かけることもある」