カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

彼岸へ

2015-03-21 08:49:12 | 日記
 慌ただしい数日が過ぎた。

 たしか16日だったと思うが、町外れの城跡の白木蓮が空に向かって花を広げていた。

 

 その根元ではタンポポの綿毛が少し強めの春風を待っていた。

 

 携帯のディスプレイの調子が悪くなり、早く処置しないと大事なときに困る事に成りかねないと思っていた矢先に、義弟の死を知らせる電話が来た。

 故人の長男を喪主とする葬儀全般が一般的スケジュールで流がれたが、若い喪主をサポートする立場に立つことになって、様々なことを想定しながら事に臨んだ。

 幸ににも、長男は若いときに結婚して家庭をもっており、頭の回転も早く洞察力もあるので、こちらの微妙な言い回しまで理解してくれて事は予想以上にスムーズに運んだ。

 少し認知症が進行して施設に入所中の故人の母親も参列させるかについて病状を考慮し、相当に悩んだが息子の死に顔を見せてやらなかったら悔いが残るような気がして、救急車の手配まで考慮して施設に迎えに行った。

 結果的には、まったく取り乱す事も無く、かえってこちらの心情を酌んで励ましてくれる有様で、頭が下がった。

 仮通夜から告別式まで4日間に亘って降り続いた雨もやっとあがった今日は春の彼岸の中日、向こう岸に渡るには穏やかな日になった。

 5日振りに家の庭を見回すと、堅いつぼみであった筈の庭梅の花が咲いていた。

 

 母親より先立つ逆縁の親不孝を、まともに受けて立った義母の行く末に、今度はこちらが覚悟を試されることになった。

 「謡いつつ哀しなみだの隅田川」

 私は謡曲の中では隅田川が一番好きである。

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コメント
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