熊本市の北部に位置する「八景水谷」で、古代ハス「大賀ハス」が咲いたと新聞で紹介された。
20kmくらいの距離だが、子供が小さい頃に訪れて以来の場所なのでナビに先導させることに。
バイパスなど新しい道路が出来たりしているが、ナビは道が古かろうが狭かろうが我が家からの最短距離を案内した。
おかけで40年以上前の、町や道路の面影の濃いところばかりを走って懐かしかった。
(八景水谷公園)
熊本都市圏の上水道は、ほぼ100%地下水で賄われている。
この八景水谷(はけのみや)も水源域の一つである。
川のように流れているが、すべて阿蘇の火砕流堆積物に浸透した伏流水である。
(八景水谷の源流域)
駐車場に車を停めて、流れに沿って暫く遊歩道を歩くと源流域の池に出る。
以前は、夏休みになると浮き袋などを持った子供達の天然のプールになっていた。
夏場でも水温一定の伏流水は、冬場は暖かいが夏場は相当に冷たい。
そうした、子供達の水遊びを目的としたプールの様に仕切った一角は姿を消していた。
(ハスの池)
子供達を遊ばせた記憶のある一角は蓮池になっていて、沢山のハスが犇めいていた。
蓮池には今を盛りと、蓮の花が咲き誇っていた。
古代ハス(大賀ハス)と呼ばれるもので、2000年以上前の蓮の種から発芽・復刻させたものの子孫だという話。
戦後まもなく、千葉県で発見された古代の遺物と同時に見つかった古代の蓮の種は、東大の大賀博士らの実験で発芽しその子孫は全国に広がって行ったという話である。
よっぽと生育環境が気に入ったのか、ここの蓮はとても身長が高い。
池の縁からカメラに収めるには苦労するので、集まったカメラマンも一段高い土手の上にカメラをセッティング。
江津湖と同じように、カワセミの為のというより撮影のための木の枝が蓮池の隣の池には突き刺してあった。
四季折々、対象様々で通うアマチュアカメラマンの楽しみの場所なのだろう。
私達も、古代蓮のロマンに浸りながらも、久々に訪れた八景水谷の地に、子供達の笑い声までが蘇って懐かしかった。
新しい道路を避けるようにして、古い道ばかりを案内してくれたナビを久々褒めてやりたい。
「古代の気配ハスが揺れている」・・・・しろ猫