ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井聡太は豊島将之を超えられるのか?

2019-10-13 15:33:42 | 将棋
昨日の台風19号はもの凄かったですね。今もその痕跡を色濃く残しています。よく言われることですが、昨日、今日と台風の被害と向き合って仕事をしている人々の職業こそ、必要不可欠なもので、スポーツや文学、絵画、芸能、そして将棋などはなくても人は生きていけます。主食ではなく、デザートや嗜好品のようなものです。人生の厳しさに少しでも楽しみを与える役割です。

その将棋ですが、台風直撃の中、竜王戦は第1局が行われました。有利に進めていた広瀬章人竜王が挑戦者の豊島将之名人の粘り強い差し回しに苦労し、差が徐々に縮まっていきました。そして終盤力に定評のある広瀬竜王を最後は豊島名人がひっくり返し、173手の激闘の末、豊島名人が初戦を制しました。

正直、中盤までは広瀬さんの勝ちと思っていましたが、最近の豊島さんは広瀬さんをもってしても寄せられないほど粘り強くなりましたね。AIでの深い研究で序中盤にリードを奪い、そのまま終盤を確実に逃げ切るというのが、これまでの豊島さんの勝ちパターンだったのですが、最近は終盤の切れ味が鋭い藤井七段や、広瀬さんに堅い守りで凌いで逆転する新たな勝ちパターンが加わりました。

さて、王将戦挑戦者決定リーグに参戦している藤井聡太七段ですが、現時点で1勝1敗。その1敗が豊島名人です。竜王戦決勝トーナメントでも豊島さんに阻まれました。中学3年で朝日オープン優勝を成し遂げた頃の藤井君なら、豊島さんは数年で超えていくというのが大方の見方だったと思います。
しかし、1年半以上が経ち、この間に強くなった豊島さんを超えるのは容易ではない気がしてきました。例えば豊島さんが1日10時間、研究に費やしているとすると、学生の藤井君はせいぜい3分の1程度ではないでしょうか?そうなると早くても高校を卒業して、十分な研究時間が取れるようになってからという事になりそうです。

両者の年齢差は12歳。豊島さんを実力で抜くというのは容易ではないですが、彼が30代前半のうちに乗り越えていかないと、今度は藤井君より下の世代が台頭してくる可能性もあります。当然、実力ナンバーワンの渡辺三冠、そして広瀬竜王、20代の永瀬二冠。この辺りが藤井君の大きな壁になると思われます。その意味でも王将リーグの経験は大切ですね。
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