ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井聡太と2人の若手棋士 先にタイトルを取るのは

2019-10-30 18:46:40 | 将棋
王将戦挑戦者決定リーグで藤井聡太七段は3勝1敗で暫定トップを走っています。広瀬竜王、羽生九段が1敗なので、まだ僅差ですね。こないだの王位戦予選でも西川六段の振り飛車に苦戦し、改めて藤井君の1つの課題が見えました。王将リーグの次の相手は振り飛車党のトップ棋士の久保九段ですから、ここは勝負どころです。

一方の棋王戦決勝トーナメントで若手棋士が2人、ベスト4に進出しました。佐々木大地五段と本田四段です。棋王戦はベスト4以降は一度負けても、敗者復活戦が残されているので、タイトル挑戦の確率は藤井君と同じくらいではないでしょうか?2人とも20代前半の期待の若手です。本田君はまだプロになって1年ほどじゃないですかね。プロ棋士としては藤井君の後輩になります。ある意味では藤井君も初めて追われる立場になったとも言えます。

佐々木君は子供の頃、心臓を患い、いつまで生きられるかわからない重病を乗り越えてきた生命力の強さがあります。今はフットサルなども楽しんでいるようで、すっかり元気な好青年ですけどね。将棋の棋風も生命力が強い粘りのあるタイプです。本田君は「目標は人間の棋士ではなくコンピューター」と言い切ります。20歳を超えてのプロ入りですから、つまずきがあったのでしょう。その時にソフト研究を始め、今に至っているからこその言葉なのだと推測します。

カギを握るのは広瀬竜王と羽生世代だと思います。広瀬さんは王将戦リーグで藤井君との対局を残し、また棋王戦トーナメントでもベスト4に入り、準決勝で佐々木君と当たります。広瀬さんはトップクラスの中でも物凄く能力が高い棋士なので、大きな壁になることは確かでしょう。それと羽生世代は羽生さんが王将戦でまだ1敗で、ほぼ藤井君と並んでいる状態と言っていいですし、棋王戦トーナメントでは羽生さんと同世代の佐藤康光九段、丸山忠久九段がベスト4をかけて戦います。特に佐藤さんは会長職でありながら、A級順位戦でも3勝1敗と好調で、研究時間が取れない中でこの成績は驚異的です。蘇る剛腕、佐藤康光とコンピューター至上主義のまさに今の時代にマッチした本田君との対照的な戦いも見てみたい気はします。

それでもやはり藤井七段が注目です。人気実力もさることながら、最年少挑戦、獲得がかかっていますからね。久保さん、広瀬さんと難敵は続きますが、あと1敗するとかなり厳しい状況に追い込まれます。ここは内容も大事ですが、とにかく連勝が求められます。

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