(つづき)
今回も「チラシのウラ」である。
福岡市西区の「姪浜駅南口」バス停から、郊外部(野方方面)に向かうバスは、かつては「待たずに乗れる」印象があり、かなりの本数が運行されていた。
最近は、ずいぶん減った印象があり、「待たずに乗れる」という状態からは程遠くなってしまっている。
では、どれくらい減ったのか?ということを調べてみたのが上の表である。
「姪浜駅南口」から郊外に向かうバスの、「平成8年(1996年)9月1日時点」と「現在」の、運行本数(平日)を比較してみたものである(なお、平成8年の時刻表はKassyさんから提供していただきました)。
全体の運行本数は312本から168本に、本数で144本、率にして46%と、大幅な減便となっている。
現在、路線図の青と赤は「1番」、橙は「1-5番」、鶯は「1-2番」、黄色は「1-4番」、紫は「97番」「507番」として運行されている(この路線図はあくまでイメージ図なので、細部は気にしないでください)。
ちなみに、2005年11月1日以前は、橙も黄色も「1番」として運行されており(さらにその前は鶯も)、「1番」という番号だけではどこに行くのか判断できない状態であった。
1996年から現在まで、本数が一貫して減り続けてきたという訳ではなく、この間(かん)、金武営業所の開設(1998年)により、姪浜駅から金武方面(赤)に向かう路線が一時的に増えたこともあった。
しかし結局、元の水準とほとんど変わらないところまで後退してしまっており、この先「ゼロ」になる可能性も出てきている。
また、地下鉄七隈線開業(2005年)当初は、橋本駅に乗り入れる系統も複数開設されたが、こちらも現在ではかなり後退している(橋本駅から出るバスは、開業当初の56本から、現在は20本にまで減っている)。
そして、当時と現在の間の西鉄バスにとっての大きな出来事といえば、都市高速1号線の百道~福重間の開通(2001年)がある。
都市高速の開通により、姪浜駅を通らずに、都心と郊外を直接結ぶ路線が多数出現した。
現在、都市高速経由で都心→郊外に運行されている「504番」「505番」「506番」と「514番」「515番」の合計は121本(「507番」は、駅からの便として既にカウントしているためここでは含めず)であり、姪浜駅→郊外の、当時と現在の本数の「差」である144本にほぼ相当している。
これに橋本~野方を通る「503番」の野方行き、宮の前団地を通る「九大急行」、外環状~橋本駅付近を通る「501番」まで含めると203本となり、姪浜駅→郊外の本数と完全に逆転することになる。
途中の地下鉄駅を通らずに、都市高速経由で郊外と都心を直接結ぶ路線に活路を見出そうとする姿勢は明確であり、これを見ると、橋本駅へのバス路線が全く充実しないのも頷ける気がする。
もし仮に、路線バス事業を西鉄ではなく福岡市が行っていたならば、姪浜駅から郊外への本数が大幅に減ったり、都市高速路線がここまで充実することはなく、新たに「姪浜駅~橋本駅」「室見駅~橋本駅」「九大学研都市駅~橋本駅」などの路線もできていたかもしれないが、仮定の話は楽しいけど現実味がないのでこれ以上は膨らまさないでおく…。
(つづく)
今回も「チラシのウラ」である。
福岡市西区の「姪浜駅南口」バス停から、郊外部(野方方面)に向かうバスは、かつては「待たずに乗れる」印象があり、かなりの本数が運行されていた。
最近は、ずいぶん減った印象があり、「待たずに乗れる」という状態からは程遠くなってしまっている。
では、どれくらい減ったのか?ということを調べてみたのが上の表である。
「姪浜駅南口」から郊外に向かうバスの、「平成8年(1996年)9月1日時点」と「現在」の、運行本数(平日)を比較してみたものである(なお、平成8年の時刻表はKassyさんから提供していただきました)。
全体の運行本数は312本から168本に、本数で144本、率にして46%と、大幅な減便となっている。
現在、路線図の青と赤は「1番」、橙は「1-5番」、鶯は「1-2番」、黄色は「1-4番」、紫は「97番」「507番」として運行されている(この路線図はあくまでイメージ図なので、細部は気にしないでください)。
ちなみに、2005年11月1日以前は、橙も黄色も「1番」として運行されており(さらにその前は鶯も)、「1番」という番号だけではどこに行くのか判断できない状態であった。
1996年から現在まで、本数が一貫して減り続けてきたという訳ではなく、この間(かん)、金武営業所の開設(1998年)により、姪浜駅から金武方面(赤)に向かう路線が一時的に増えたこともあった。
しかし結局、元の水準とほとんど変わらないところまで後退してしまっており、この先「ゼロ」になる可能性も出てきている。
また、地下鉄七隈線開業(2005年)当初は、橋本駅に乗り入れる系統も複数開設されたが、こちらも現在ではかなり後退している(橋本駅から出るバスは、開業当初の56本から、現在は20本にまで減っている)。
そして、当時と現在の間の西鉄バスにとっての大きな出来事といえば、都市高速1号線の百道~福重間の開通(2001年)がある。
都市高速の開通により、姪浜駅を通らずに、都心と郊外を直接結ぶ路線が多数出現した。
現在、都市高速経由で都心→郊外に運行されている「504番」「505番」「506番」と「514番」「515番」の合計は121本(「507番」は、駅からの便として既にカウントしているためここでは含めず)であり、姪浜駅→郊外の、当時と現在の本数の「差」である144本にほぼ相当している。
これに橋本~野方を通る「503番」の野方行き、宮の前団地を通る「九大急行」、外環状~橋本駅付近を通る「501番」まで含めると203本となり、姪浜駅→郊外の本数と完全に逆転することになる。
途中の地下鉄駅を通らずに、都市高速経由で郊外と都心を直接結ぶ路線に活路を見出そうとする姿勢は明確であり、これを見ると、橋本駅へのバス路線が全く充実しないのも頷ける気がする。
もし仮に、路線バス事業を西鉄ではなく福岡市が行っていたならば、姪浜駅から郊外への本数が大幅に減ったり、都市高速路線がここまで充実することはなく、新たに「姪浜駅~橋本駅」「室見駅~橋本駅」「九大学研都市駅~橋本駅」などの路線もできていたかもしれないが、仮定の話は楽しいけど現実味がないのでこれ以上は膨らまさないでおく…。
(つづく)