(つづき)
先日の産経新聞に、以下のような記事が出ていました。
2013年11月の「W」、2014年11月の「2←→22」の実績や効果についても書かれています。
“西鉄は現在、和白(東区)や同県新宮町など、東部エリアと天神を結ぶ路線の改編についても検討を進めている”
とあり、今年のうちには「23番」などに大きな変化がありそうな気配です。
以前の記事で書いたような、こういう感じに近づいていくのでしょうか…??
産経には、西鉄バスの路線についてそこそこ詳しく書いた記事がたまに出るのですが、バス好きの記者が居るのかもしれません(笑)。
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【福岡市中心部へは「乗り継ぎ」で 西鉄バスが路線大改編】
国内最多の路線バスを運行する西日本鉄道が、福岡市で路線の大改編を進めている。
郊外と天神・博多など市中心部を直通で結ぶ路線が数多くあったが、「中心部に入る手前」に乗り継ぎ拠点を設置し、都心に入るバスを減らそうとしている。路線改編により事業全体の効率化を進め、赤字路線も多い郊外のバスネットワーク維持を目指す。
西鉄グループはバス保有台数(2855台)と年間乗客数(2億6845万人)で日本一を誇る。
乗降客が多い天神では、100を優に超える路線が入り乱れる。
西鉄は昨年11月、福岡都市圏の西部エリアと天神を結ぶ路線を再編した。
まず天神の西5キロの藤崎バスターミナル(早良区)を乗り継ぎ拠点と設定した。
その上で、四箇田(しかた)団地(早良区)や野方(西区)方面から天神に直通していた路線の6割を藤崎終点に変更した。
乗客はバスを乗り継いで天神に向かう。
乗り継ぎがスムーズにいくよう、藤崎バスターミナル内に、運行状況をリアルタイムに知らせる案内ビジョンを5台設置した。
こうした路線改編は平成25年11月に始まった。
弥永団地、老司(いずれも南区)や同県那珂川町など南部エリアと、天神を結ぶ路線から着手した。
乗り継ぎ拠点は、天神の南4・5キロの西鉄大橋駅前。直通路線の大半を大橋止まりに変更した上で、大橋~天神を朝のラッシュ時に4分間隔でピストン輸送するバスの運行を始めた。
改編の結果、西部エリアと天神を結ぶバスを1日あたり約110便、南部発着は約150便減らせた。福岡市中心部の渋滞緩和に貢献しただけでなく、常態化していた遅延が、ほぼ無くなったという。
◆人口減少へ対応
路線改編の根本には、採算性の低い郊外路線を維持し、郊外住民の生活の足を守る狙いがある。
路線バスは“儲かる事業”ではない。
平成25年度のバス事業は1800万円の営業赤字だった。
特に郊外は、赤字区間が少なくない。
西鉄はこれまで、減便によってコスト削減を図ってきた。
だが、地方の人口減少が想定される中で、バス路線維持に発想の転換を迫られた。
「郊外を切るのではなく、都心部を効率化することにした。当たり前だと思っていた『都心部へ直行』をやめた」(自動車事業本部営業第一課の阿部政貴課長)という。
一方、乗り継ぎが必要となったことで、乗客は不便を感じる。
バス離れを防ごうと、西鉄のICカード「ニモカ」に100ポイント(100円相当)を付けるサービスを始めた。
こうした効果もあり、大橋~天神間の乗客数は以前と変わらず、藤崎~天神間も1%余りの減少にとどまる。
今のところバス施策の転換は成功している。
◆福岡市長も賛同
西鉄は現在、和白(東区)や同県新宮町など、東部エリアと天神を結ぶ路線の改編についても検討を進めている。
「バスを乗り継ぐことへの抵抗感は、当初思っていたより小さいようだ。交通体系を整備し、多くの人に動いてもらうことで、(商業・レジャー施設、ホテルなど)他の事業で利益を上げるのが西鉄のビジネス。将来的には東部にも乗り継ぎ拠点を作りたい」
西鉄の倉富純男社長は産経新聞の取材に、こう強調した。
西鉄電車・貝塚線の駅がある千早、香椎、貝塚(いずれも東区)が乗り継ぎ拠点の有力候補となる。
ここから天神に向かうルートはJR九州や市営地下鉄と競合することもあり、「地域の実状に合わせたやり方を研究中」(阿部課長)という。
市営地下鉄を運営する高島宗一郎・福岡市長も、西鉄の路線改編を歓迎する。
今月3日の記者会見では「(地域発展のために)自宅から駅までバスで、そこから都心まで地下鉄で向かってもらうなど、西鉄との連携が重要だ。双方ともウィン-ウィンの関係になれる総合交通体系を作りたい」と強調した。
その上で、乗り継ぎ客を対象に、運賃の優遇策などが必要との考えを示した。
西鉄の倉富氏も「電車、バス、地下鉄が連携し、公共交通の利用客を増やすことは大事だ。そのための仕組み作りを、福岡市としっかり協議していく」と応じた。
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(つづく)
先日の産経新聞に、以下のような記事が出ていました。
2013年11月の「W」、2014年11月の「2←→22」の実績や効果についても書かれています。
“西鉄は現在、和白(東区)や同県新宮町など、東部エリアと天神を結ぶ路線の改編についても検討を進めている”
とあり、今年のうちには「23番」などに大きな変化がありそうな気配です。
以前の記事で書いたような、こういう感じに近づいていくのでしょうか…??
産経には、西鉄バスの路線についてそこそこ詳しく書いた記事がたまに出るのですが、バス好きの記者が居るのかもしれません(笑)。
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【福岡市中心部へは「乗り継ぎ」で 西鉄バスが路線大改編】
国内最多の路線バスを運行する西日本鉄道が、福岡市で路線の大改編を進めている。
郊外と天神・博多など市中心部を直通で結ぶ路線が数多くあったが、「中心部に入る手前」に乗り継ぎ拠点を設置し、都心に入るバスを減らそうとしている。路線改編により事業全体の効率化を進め、赤字路線も多い郊外のバスネットワーク維持を目指す。
西鉄グループはバス保有台数(2855台)と年間乗客数(2億6845万人)で日本一を誇る。
乗降客が多い天神では、100を優に超える路線が入り乱れる。
西鉄は昨年11月、福岡都市圏の西部エリアと天神を結ぶ路線を再編した。
まず天神の西5キロの藤崎バスターミナル(早良区)を乗り継ぎ拠点と設定した。
その上で、四箇田(しかた)団地(早良区)や野方(西区)方面から天神に直通していた路線の6割を藤崎終点に変更した。
乗客はバスを乗り継いで天神に向かう。
乗り継ぎがスムーズにいくよう、藤崎バスターミナル内に、運行状況をリアルタイムに知らせる案内ビジョンを5台設置した。
こうした路線改編は平成25年11月に始まった。
弥永団地、老司(いずれも南区)や同県那珂川町など南部エリアと、天神を結ぶ路線から着手した。
乗り継ぎ拠点は、天神の南4・5キロの西鉄大橋駅前。直通路線の大半を大橋止まりに変更した上で、大橋~天神を朝のラッシュ時に4分間隔でピストン輸送するバスの運行を始めた。
改編の結果、西部エリアと天神を結ぶバスを1日あたり約110便、南部発着は約150便減らせた。福岡市中心部の渋滞緩和に貢献しただけでなく、常態化していた遅延が、ほぼ無くなったという。
◆人口減少へ対応
路線改編の根本には、採算性の低い郊外路線を維持し、郊外住民の生活の足を守る狙いがある。
路線バスは“儲かる事業”ではない。
平成25年度のバス事業は1800万円の営業赤字だった。
特に郊外は、赤字区間が少なくない。
西鉄はこれまで、減便によってコスト削減を図ってきた。
だが、地方の人口減少が想定される中で、バス路線維持に発想の転換を迫られた。
「郊外を切るのではなく、都心部を効率化することにした。当たり前だと思っていた『都心部へ直行』をやめた」(自動車事業本部営業第一課の阿部政貴課長)という。
一方、乗り継ぎが必要となったことで、乗客は不便を感じる。
バス離れを防ごうと、西鉄のICカード「ニモカ」に100ポイント(100円相当)を付けるサービスを始めた。
こうした効果もあり、大橋~天神間の乗客数は以前と変わらず、藤崎~天神間も1%余りの減少にとどまる。
今のところバス施策の転換は成功している。
◆福岡市長も賛同
西鉄は現在、和白(東区)や同県新宮町など、東部エリアと天神を結ぶ路線の改編についても検討を進めている。
「バスを乗り継ぐことへの抵抗感は、当初思っていたより小さいようだ。交通体系を整備し、多くの人に動いてもらうことで、(商業・レジャー施設、ホテルなど)他の事業で利益を上げるのが西鉄のビジネス。将来的には東部にも乗り継ぎ拠点を作りたい」
西鉄の倉富純男社長は産経新聞の取材に、こう強調した。
西鉄電車・貝塚線の駅がある千早、香椎、貝塚(いずれも東区)が乗り継ぎ拠点の有力候補となる。
ここから天神に向かうルートはJR九州や市営地下鉄と競合することもあり、「地域の実状に合わせたやり方を研究中」(阿部課長)という。
市営地下鉄を運営する高島宗一郎・福岡市長も、西鉄の路線改編を歓迎する。
今月3日の記者会見では「(地域発展のために)自宅から駅までバスで、そこから都心まで地下鉄で向かってもらうなど、西鉄との連携が重要だ。双方ともウィン-ウィンの関係になれる総合交通体系を作りたい」と強調した。
その上で、乗り継ぎ客を対象に、運賃の優遇策などが必要との考えを示した。
西鉄の倉富氏も「電車、バス、地下鉄が連携し、公共交通の利用客を増やすことは大事だ。そのための仕組み作りを、福岡市としっかり協議していく」と応じた。
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(つづく)