(つづき)
3月いっぱいで廃止となる国道201号八木山峠の途中、福岡県篠栗町の「郷の原」バス停。
一般的な峠は「A市街地方面~(┏)カーブ連続区間(┓)~B市街地方面」という一連の流れで1セットであるのに対し、八木山峠は、「篠栗市街地方面~(┏)カーブ連続区間~比較的緩やかな区間(八木山の集落)~カーブ連続区間(┓)~飯塚市街地方面」で1セットとなっている(篠栗市街地方面と八木山の集落間のカーブ連続区間に、篠栗町と飯塚市の境界がある)。
今回廃止となるのは「篠栗市街地方面~(┏)カーブ連続区間~」であり、その先の飯塚市域「比較的緩やかな区間(八木山の集落)~カーブ連続区間(┓)~飯塚市街地方面」のみが残るというカタチである。
長いトンネルを運転するのが苦手なため、自分で運転するときも、時間がないときを除き、八木山バイパスではなく八木山峠を通ることが多い。
この付近は、桜の季節はとてもキレイなのだが、ここから西鉄バスの姿が間もなく消えることになる。
こちらは、新たに飯塚行きの起点となる「八木山本村」。
「八木山小学校」方面は路線が残る方向、「西部」方面は路線がなくなる方向。
「西部」までは飯塚市であり、「郷の原」よりは利用者が居そうな雰囲気はあり。
路線が残る方向と、
路線がなくなる方向。
路線がなくなる方向のバス停。
そして、廃止区間の反対側、篠栗町の「日の浦口」。
西鉄バス筑豊の篠栗車庫のそば。
八木山峠と反対方向からは、福岡都心部行きのバス「31番」と「310番」が走る。
「八木山本村」と「日の浦口」の間には、「西部」「郷の原」「二瀬川」「城戸」「山手」「山王」のバス停がある。
「二瀬川」までは、「31番」のエリアになっているのだが、かつては結構な本数があったものが、昨年春の改正以降は平日の朝に片道一本だけ(二瀬川→日の浦口→天神→大濠公園)となっているため、今回の「八木山本村~日の浦口間廃止」により、日の浦口から二瀬川方面に行くバスはゼロになってしまう。
「西鉄大隈」や「八女営業所」などと、似た境遇にあると言える。
なお、「山王」は、国道201号バイパスと旧道が合流して、その後八木山峠と八木山バイパスに分岐する途中区間にあるため、「筑豊急行」が停車する。
また、「山手」のそばにはJR「筑前山手駅」、「城戸」のそばには同じく「城戸南蔵院前駅」があることから、「代替手段」は充実しているほうなのかもしれない(画像は「城戸」)。
ただ、八木山地区~篠栗町を利用していた人にとっては、公共交通機関がなくなってしまうことになる。
以前の記事で、
“各自治体の中をきめ細かいルートで結んで住民のニーズに応えること自体は決して間違いではなく、それが功を奏している例も多いと思う。
ただ、それによって、自治体を跨ぐ移動が困難になっていくことに対しては、もう少し目を向けてほしい気がする。
「となり町の大型商業施設や病院に行きたいけど、バスがない」ということはよくあることであり、「住民サービス」という観点からも、広域的な移動手段という視点も忘れないでいてほしい”
と書いたのだが、今回のケースでも、飯塚市と篠栗町で何らかの協議ができなかったのだろうかという感もある(協議の結果、篠栗町側は「必要なし」という判断に至ったのかもしれませんけど)。
(つづく)
3月いっぱいで廃止となる国道201号八木山峠の途中、福岡県篠栗町の「郷の原」バス停。
一般的な峠は「A市街地方面~(┏)カーブ連続区間(┓)~B市街地方面」という一連の流れで1セットであるのに対し、八木山峠は、「篠栗市街地方面~(┏)カーブ連続区間~比較的緩やかな区間(八木山の集落)~カーブ連続区間(┓)~飯塚市街地方面」で1セットとなっている(篠栗市街地方面と八木山の集落間のカーブ連続区間に、篠栗町と飯塚市の境界がある)。
今回廃止となるのは「篠栗市街地方面~(┏)カーブ連続区間~」であり、その先の飯塚市域「比較的緩やかな区間(八木山の集落)~カーブ連続区間(┓)~飯塚市街地方面」のみが残るというカタチである。
長いトンネルを運転するのが苦手なため、自分で運転するときも、時間がないときを除き、八木山バイパスではなく八木山峠を通ることが多い。
この付近は、桜の季節はとてもキレイなのだが、ここから西鉄バスの姿が間もなく消えることになる。
こちらは、新たに飯塚行きの起点となる「八木山本村」。
「八木山小学校」方面は路線が残る方向、「西部」方面は路線がなくなる方向。
「西部」までは飯塚市であり、「郷の原」よりは利用者が居そうな雰囲気はあり。
路線が残る方向と、
路線がなくなる方向。
路線がなくなる方向のバス停。
そして、廃止区間の反対側、篠栗町の「日の浦口」。
西鉄バス筑豊の篠栗車庫のそば。
八木山峠と反対方向からは、福岡都心部行きのバス「31番」と「310番」が走る。
「八木山本村」と「日の浦口」の間には、「西部」「郷の原」「二瀬川」「城戸」「山手」「山王」のバス停がある。
「二瀬川」までは、「31番」のエリアになっているのだが、かつては結構な本数があったものが、昨年春の改正以降は平日の朝に片道一本だけ(二瀬川→日の浦口→天神→大濠公園)となっているため、今回の「八木山本村~日の浦口間廃止」により、日の浦口から二瀬川方面に行くバスはゼロになってしまう。
「西鉄大隈」や「八女営業所」などと、似た境遇にあると言える。
なお、「山王」は、国道201号バイパスと旧道が合流して、その後八木山峠と八木山バイパスに分岐する途中区間にあるため、「筑豊急行」が停車する。
また、「山手」のそばにはJR「筑前山手駅」、「城戸」のそばには同じく「城戸南蔵院前駅」があることから、「代替手段」は充実しているほうなのかもしれない(画像は「城戸」)。
ただ、八木山地区~篠栗町を利用していた人にとっては、公共交通機関がなくなってしまうことになる。
以前の記事で、
“各自治体の中をきめ細かいルートで結んで住民のニーズに応えること自体は決して間違いではなく、それが功を奏している例も多いと思う。
ただ、それによって、自治体を跨ぐ移動が困難になっていくことに対しては、もう少し目を向けてほしい気がする。
「となり町の大型商業施設や病院に行きたいけど、バスがない」ということはよくあることであり、「住民サービス」という観点からも、広域的な移動手段という視点も忘れないでいてほしい”
と書いたのだが、今回のケースでも、飯塚市と篠栗町で何らかの協議ができなかったのだろうかという感もある(協議の結果、篠栗町側は「必要なし」という判断に至ったのかもしれませんけど)。
(つづく)
ここ1週間、郷の原でバスを撮るべく毎日足を運んでました。平日という事もあり、同業者の方も居らず、何時もの風景を見てきました。
客は少なかれど、いつも使う方がいらっしゃいったのは確かです。私が郷の原で見たバスは必ず1~3人お客さんが乗っていました。とある日、城戸で郷の原まで利用しているおばさん達と話す機会があったのですが、「免許を持たないから、廃止後は足がない。1日数本でも良かったので残してくれなかったのか」や「八木山本村の職場へ行けなくなる」「福祉バスは時間的に使えない」という話を伺いました。また、バスに乗る事で近所(といっても西部、八木山本村の住民)の方や運転士さんと情報交換をしたりとコミュニケーションをとる場でもあったようです。郷の原はバス停のすぐ上に集落があります。廃止によりその人たちは完全に孤立してしまいます。しかも、そのほとんどが高齢者である(恐らく限界集落なのではないのでしょうか)・・・・当然飯塚側に行くにしろ、篠栗側に下るにしろ、交通量が多く且、路肩の狭い八木山峠を行き来する事を強いられるというのは非常に危険かと思います。
バスの廃止が地域社会の崩壊を招いてしまうというのを身を持って感じました。
お年寄りが外出の機会を奪われ、コミュニケーションの手段もなくなる…というのは、たしかに良いことではありませんね。
ただ、どこまで民間のバス会社が面倒を見るべきなのかというのは難しい問題ですね。
「限界集落」であれば、もはや民間ではなく自治体の出番のような気もします。
八木山線は、(路線の成り立ちとしては、)飯塚市側の交通手段維持という側面が強く、篠栗町側は「おまけ」的な扱いだったと思うのですが、「なくなったら困る」という利用者が現に居た訳ですから、既存の路線をもっと有効活用してほしかったですね。