スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

天皇賞(春)&含まれる要素

2013-04-28 18:39:47 | 中央競馬
 イギリスから1頭が遠征してきた第147回天皇賞(春)
 ゴールドシップは出負け。デスぺラードが控えたので,後方2番手からの追走に。逃げたのはサトノシュレン。トウカイパラダイスとムスカテールの3頭で最初は後ろを離していましたが,前の3頭も徐々に差が開き始めました。好位はユニバーサルバンク,コパノジングー,カポーティスター。フェノーメノがその次の集団の先頭で,ここにはマイネルキッツ,トーセンラー,レッドデイヴィス,アドマイヤラクティ,レッドカドーなど。最初の1000mは59秒4でこれは超ハイペースでしょうが,前はかなり飛ばしていましたから,4番手以降にはそんなにきついペースではなかった筈です。
 ゴールドシップはいつものように向正面から動きましたが,これまでのようには楽に前に取り付くことができませんでした。トウカイパラダイス,フェノーメノ,トーセンラーの3頭が雁行,その後ろに内にレッドカドー,中がゴールドシップ,外にジャガーメイルで直線に。トウカイパラダイスはすぐに一杯。フェノーメノが先頭に立ち,これを追うトーセンラー。ゴールドシップはここで離されて圏外。最初に抜け出したフェノーメノが1馬身4分の1の差をつけて優勝。トーセンラーが2着。内から追い込むことになったレッドカドーが2馬身差で3着。
 優勝したフェノーメノは前哨戦の日経賞からの連勝。重賞は4勝目で大レース初制覇。僅差の2着が2度あって,大レースを勝つ力があることは証明済み。ゴールドシップ以外には力量上位で,何らかの事情でゴールドシップが能力全開まで至らず,そのチャンスをものにしました。中距離でも戦える馬ですから,今後も大レースでいい競馬を続けていくものと思います。父はステイゴールド。Fenomenoはポルトガル語で現象。
 騎乗した蛯名正義騎手は一昨年のヴィクトリアマイル以来の大レース制覇。第125回をマンハッタンカフェで制して以来の天皇賞(春)2勝目。第114回天皇賞(秋)をバブルガムフェローで制していて天皇賞は3勝目。管理している戸田博文調教師は2006年の桜花賞以来の大レース2勝目。

 このような前提から,第一部定理二六証明の①の部分に関して,次に何を解決すればよいのかが分かります。すなわちそれは,AがBをある作用に決定するdeterminareことが積極的であるといわれるのであれば,なぜそれは積極的であるといわれるのかということです。別の側面からいうならば,AがBを作用に決定するとき,その決定determinatioを積極的とみなし得るような,この決定に含まれていると考えられる要素とは何であるのかということです。付け加えておけば,ここでAとかBといっているものは,任意のものです。これは,この決定がAによってなされるから積極的であるといわれ得るわけではないということから明らかです。したがってAがどういったものであれ,Bを作用に決定するなら,それは必然的にnecessario積極的であるとみなされなければなりません。よってこの決定に含まれる,それを積極的といい得るような要素というのは,どんなもののどんな決定,といってもそれは作用への決定に限られはしますが,そうした作用への決定には,必ず含まれているような要素であるのでなければなりません。
 しかし,ここではこの問いに答える前に,スピノザが何を積極的であると認識しているかのヒントがほかにもありますから,そちらを先に考えておくことにします。というか,そちらを先に考えておく方が,この問いにも答えやすくなる筈です。
 第一部定理二六証明の②の部分は,①の部分については自明であるといっています。したがって,AがBを作用に決定するという場合に,その決定を積極的であると認識させるような要素というのは,自明なものであるというように考えられるのでなければなりません。この②の部分というのは,明らかに,それが積極的であるということについて,自明であるといっているとしか理解できないからです。ですから,作用への決定の中に含まれる,ある自明的な事柄が,この決定を積極的であると認識するcognoscereための必然的な要素を構成するということになります。したがって,実はここで問題となってくるのは,自明とは一体どのようなことなのかということなのです。いい換えれば,スピノザはどのような事柄について,それを自明というのかということなのです。
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