今回もネタではなくて、感想みたいなものです。
石井表記さんという会社のブースはスマートフォン&モバイルEXPOの方ではなくて、同時開催の組込みシステム開発技術展の方に出展していたブースなんですが。これが結構面白かった。「今日イチ」って感じです。
スマートフォンとかで、表示されたボタンを押した瞬間にクリック感をバイブレーター機能で再現するというのがあるでしょ。あれを開発した会社なんだそうです。
そのアイデアを更に発展させて、タッチパネルを押し込んだ感触までも再現したものを展示していました。
普通のタッチパネルの場合、わずかに触れただけでも反応してしまったり、あるいはいくら押しても反応したのかどうかがわからない場合がある。ボタンが反応したことを知らせるために発信音を鳴らすものがあるけど、騒音下では聞こえないこともある。それを解消するために、ある程度の力で押し込んだ時に、あたかも本当にタッチパネルが凹んだかのような感触をピエゾ素子を使って再現しているとのこと。
物理的にはタチパネルは一切凹んでいないんだそうなんだけど、何度押しても凹んだ感触があるので面白がって押しまくってしまった。
家庭の壁とかに付いている照明とかのスイッチというのは、何気なく操作しているけれど、なんとなく無意識にその感触を脳の体性感覚野が「知って。」いるらしく。スイッチの内部に組み込まれたバネの振動とかを再現すると、まるで本当にスイッチが動いたような錯覚を生じてしまうらしい。
スマートフォンの場合はピエゾ素子ではなくて、マイクロモーターを使ったバイブレーターを応用しているだけなので、あまり細かい感触の再現はできないらしい。でもそのうちピエゾ素子を内蔵したスマートフォンも出てくるかも知れない。画面をなでると凸凹しているような錯覚とかも作れるかも知れない。あ、ネタが出てきた。もう開発できてるかな。
この振動液晶パネルは言葉で説明してもあんまり面白くないから、社長さんの玄関のインターフォンとかに採用して欲しいな。そうすればピンポンダッシュが激増して楽しい。(あかんやろ。)
でも、展示会でこのパネルを触った人達は、技術的な意味を理解していたのかどうかが疑わしい、もしかすると本当にパネルが凹んでいたと認識していた人も少なくないのではないだろうか。「へぇー、軟式液晶パネルなんだー。」って。
何せ再現しているのが普及している安物のスイッチなので、あまり高度なハイテクであるとすら認識していない可能性もある。説明をきちんと書いておかないと損しているかも。
この会社の製品は、他にも「変な」ものがあって、メッキフィルムみたいなものにエッチングのような加工が施してあるので、何だろうとか思って見ていたら、「それは印刷なんです。」との説明を受けて、「中にもっと面白いものがあります。」と案内されて入ったら、メッキフィルムに部品の表面テクスチャを印刷再現したものがあって、その下にそのフィルムと同じ質感の立体的なものが展示してあって、その下にプラスチックの成型完成品が展示してある。
言葉で説明してもわからないだろうな。何せ目の前で見ていても何のことだかわからなかったくらいだから。
自動車の室内部品とかで、メッキ部品とか透明部品とか、複数の部品を組み合わせたものがあるんだけど、普通はメッキ部品とか透明部品は別々に成型して組み合わせているものを、ここの成型技術では一発で成型してしまうのだという。
やっぱり伝わらないだろうな。
パンフレットをもらったんだけど、この技術だけは薄緑色の紙にモノクロコピー印刷されたパンフレットしか入っていなかった。
石井表記さんのHPを見ても、この成型技術についてはまだ掲載されていなかった。
透明だろうと磨きだしメッキ仕上げだろうと、艶消しメッキ仕上げだろうと、艶消し黒仕上げだろうとなんだろうと、とにかく一発で表面加工が済んでしまう成型技術なのである。
薄いフィルムとかを任意の形状に成型するのに、バキュームフォームっていう成型方法があるんだけど、一般的にはブリスターパックとか、タミヤのラジコンカーのポリカーボネートボディとかがこの成型方法で作られている。ところが石井表記さんの場合、この成型方法を発展させて、真空ー1気圧ではなくて逆の面から100気圧もかけて成型するとのこと、なんでそんなに高圧なのかというと、フィルムをほとんど熱することなく成型しちゃうので、精度が非常に高いらしいのである。
実は以前の仕事でアクリル板にアルミを蒸着した板を熱して曲げたことがあるんだけど、アクリルを軟化点まで熱すると艶が失われて鏡ではなくなってしまったことがある。結局曲げてから蒸着したんだけど。表面のテクスチャを維持したまま成型できるのというのは温度管理が絶妙なんだろうと思う。
今回はオートマチック自動車のセレクターのカバーを展示していたので、いうなれば複数の部品で構成していた部品の置き換え、イミテーション的な使い方としてしか使われていなかったけれど、うまくデザインすれば今までにないビックリするようなデザインでも再現可能になるかも知れない。
デザイナーとかが理解できるようなわかりやすい説明を載せれば結構面白いことができそうなので、早く画像とかもついた説明ページを作って欲しいな。現物のカラー写真とかがないと説明しきれない。目の前で見ていても理解するのに数分間要したくらいだもの。まるで手品である。デザイナーさんの方も思いきったデザインを提案してみたら良いと思う、ここの社長さんは気さくな人なので、現在できない技術であっても新たに開発してくれるかもしれない。
石井表記さんへのジャンプです。でわまた。
◆追記:石井表記さんのページのどこを見ても100気圧成型技術についての説明が見つからない。
なぜ?。子会社さんだったのかな。確かに展示会では見たのに。
田宮模型のラジコンカーのボディって、ポリカーボネートのバキュームフォームなんだけど、展示会で見た技術で成型したら、凄く精密なボディが出来そうだなーって思ったんだけど。
これは田宮製のフィアット チィンクエチェントの写真。写真で見ると結構リアルっぽいんだけど、実際にはメッキ部分は絵が描いてあるのでメッキではないし。塗装を裏からしなくてはならないので、どうしても質感が変。しかも普通のバキュームフォームだからディテールはダルい。
田宮のRCカーって、ボディ上面に留めピンが出ちゃっていて、リアルさに欠けるので、何か他の固定方法を考えれば超リアルボディとか出来そうなんだけどな。
ベントレーのスポーツカーのボディとかあったら欲しいな。
石井表記さんという会社のブースはスマートフォン&モバイルEXPOの方ではなくて、同時開催の組込みシステム開発技術展の方に出展していたブースなんですが。これが結構面白かった。「今日イチ」って感じです。
スマートフォンとかで、表示されたボタンを押した瞬間にクリック感をバイブレーター機能で再現するというのがあるでしょ。あれを開発した会社なんだそうです。
そのアイデアを更に発展させて、タッチパネルを押し込んだ感触までも再現したものを展示していました。
普通のタッチパネルの場合、わずかに触れただけでも反応してしまったり、あるいはいくら押しても反応したのかどうかがわからない場合がある。ボタンが反応したことを知らせるために発信音を鳴らすものがあるけど、騒音下では聞こえないこともある。それを解消するために、ある程度の力で押し込んだ時に、あたかも本当にタッチパネルが凹んだかのような感触をピエゾ素子を使って再現しているとのこと。
物理的にはタチパネルは一切凹んでいないんだそうなんだけど、何度押しても凹んだ感触があるので面白がって押しまくってしまった。
家庭の壁とかに付いている照明とかのスイッチというのは、何気なく操作しているけれど、なんとなく無意識にその感触を脳の体性感覚野が「知って。」いるらしく。スイッチの内部に組み込まれたバネの振動とかを再現すると、まるで本当にスイッチが動いたような錯覚を生じてしまうらしい。
スマートフォンの場合はピエゾ素子ではなくて、マイクロモーターを使ったバイブレーターを応用しているだけなので、あまり細かい感触の再現はできないらしい。でもそのうちピエゾ素子を内蔵したスマートフォンも出てくるかも知れない。画面をなでると凸凹しているような錯覚とかも作れるかも知れない。あ、ネタが出てきた。もう開発できてるかな。
この振動液晶パネルは言葉で説明してもあんまり面白くないから、社長さんの玄関のインターフォンとかに採用して欲しいな。そうすればピンポンダッシュが激増して楽しい。(あかんやろ。)
でも、展示会でこのパネルを触った人達は、技術的な意味を理解していたのかどうかが疑わしい、もしかすると本当にパネルが凹んでいたと認識していた人も少なくないのではないだろうか。「へぇー、軟式液晶パネルなんだー。」って。
何せ再現しているのが普及している安物のスイッチなので、あまり高度なハイテクであるとすら認識していない可能性もある。説明をきちんと書いておかないと損しているかも。
この会社の製品は、他にも「変な」ものがあって、メッキフィルムみたいなものにエッチングのような加工が施してあるので、何だろうとか思って見ていたら、「それは印刷なんです。」との説明を受けて、「中にもっと面白いものがあります。」と案内されて入ったら、メッキフィルムに部品の表面テクスチャを印刷再現したものがあって、その下にそのフィルムと同じ質感の立体的なものが展示してあって、その下にプラスチックの成型完成品が展示してある。
言葉で説明してもわからないだろうな。何せ目の前で見ていても何のことだかわからなかったくらいだから。
自動車の室内部品とかで、メッキ部品とか透明部品とか、複数の部品を組み合わせたものがあるんだけど、普通はメッキ部品とか透明部品は別々に成型して組み合わせているものを、ここの成型技術では一発で成型してしまうのだという。
やっぱり伝わらないだろうな。
パンフレットをもらったんだけど、この技術だけは薄緑色の紙にモノクロコピー印刷されたパンフレットしか入っていなかった。
石井表記さんのHPを見ても、この成型技術についてはまだ掲載されていなかった。
透明だろうと磨きだしメッキ仕上げだろうと、艶消しメッキ仕上げだろうと、艶消し黒仕上げだろうとなんだろうと、とにかく一発で表面加工が済んでしまう成型技術なのである。
薄いフィルムとかを任意の形状に成型するのに、バキュームフォームっていう成型方法があるんだけど、一般的にはブリスターパックとか、タミヤのラジコンカーのポリカーボネートボディとかがこの成型方法で作られている。ところが石井表記さんの場合、この成型方法を発展させて、真空ー1気圧ではなくて逆の面から100気圧もかけて成型するとのこと、なんでそんなに高圧なのかというと、フィルムをほとんど熱することなく成型しちゃうので、精度が非常に高いらしいのである。
実は以前の仕事でアクリル板にアルミを蒸着した板を熱して曲げたことがあるんだけど、アクリルを軟化点まで熱すると艶が失われて鏡ではなくなってしまったことがある。結局曲げてから蒸着したんだけど。表面のテクスチャを維持したまま成型できるのというのは温度管理が絶妙なんだろうと思う。
今回はオートマチック自動車のセレクターのカバーを展示していたので、いうなれば複数の部品で構成していた部品の置き換え、イミテーション的な使い方としてしか使われていなかったけれど、うまくデザインすれば今までにないビックリするようなデザインでも再現可能になるかも知れない。
デザイナーとかが理解できるようなわかりやすい説明を載せれば結構面白いことができそうなので、早く画像とかもついた説明ページを作って欲しいな。現物のカラー写真とかがないと説明しきれない。目の前で見ていても理解するのに数分間要したくらいだもの。まるで手品である。デザイナーさんの方も思いきったデザインを提案してみたら良いと思う、ここの社長さんは気さくな人なので、現在できない技術であっても新たに開発してくれるかもしれない。
石井表記さんへのジャンプです。でわまた。
◆追記:石井表記さんのページのどこを見ても100気圧成型技術についての説明が見つからない。
なぜ?。子会社さんだったのかな。確かに展示会では見たのに。
田宮模型のラジコンカーのボディって、ポリカーボネートのバキュームフォームなんだけど、展示会で見た技術で成型したら、凄く精密なボディが出来そうだなーって思ったんだけど。
これは田宮製のフィアット チィンクエチェントの写真。写真で見ると結構リアルっぽいんだけど、実際にはメッキ部分は絵が描いてあるのでメッキではないし。塗装を裏からしなくてはならないので、どうしても質感が変。しかも普通のバキュームフォームだからディテールはダルい。
田宮のRCカーって、ボディ上面に留めピンが出ちゃっていて、リアルさに欠けるので、何か他の固定方法を考えれば超リアルボディとか出来そうなんだけどな。
ベントレーのスポーツカーのボディとかあったら欲しいな。