[あらすじ] 昼間の図書館は常連さんだらけ。
近所にひとつ、銭湯が残っている。
露天もあり、清潔感もあるので、たまに行く。
銭湯の前の道は、住宅街の中にしてはやや広い。
小さな商店街にもなっている。
今はだいぶ廃れてしまっている。
電気屋は量販店に仕事を奪われている。
古本屋はネット販売の仕事に追われ、店を開けずに中で作業するばかりになった。
銭湯の向かいのスーパーも、何年かおきに入れ替わ . . . 本文を読む
夏場、暑いと図書館に行く。
クーラーが効いていて、集中力が取り戻せる。
あるいは、よく眠れる…。
地元の図書館は、分館でもかなりスペースが広い。
いくつか大きな机がある。
近所の図書館は、椅子が布張りで座り心地も良い。
猛烈に暑い日、自転車で図書館に向かっていると、
向こうから来たちょっとヨレッとした男性に道を聞かれた。
「この辺に図書館があるって聞いたんですけど」
私の説明がうまく伝わった . . . 本文を読む
[あらすじ] 書聖王羲之は鵞鳥が好きだ。
捧げ物として陶器の鵞鳥を作って、王羲之の書いた「老子」を手に入れよう。
たとえ現存するとしても、この世界のどこに在るかわからない。
秘密のお宝として隠されているだろうし、
持ち主すらそれが何だか分からないような状況になっているということも
ありえなくもない。
とにかく、じっとしていて向こうから
「はい見せてあげるよ臨書しなよ」と
来るってことは無い。 . . . 本文を読む
[あらすじ] 去年の十月から書を独習し始めた。
中国の昔っから現代の日本に至るまで、
書聖と言ったら王羲之(おう・ぎし)である。
4世紀の人である。
漢字には、隷書だの草書だの行書だの楷書だのと、いろいろの形があるが、
王羲之はどれもよく書いたという。
300年ほどのちの唐の時代、太宗皇帝が非常に王羲之の書を愛し、
収集し、ものによっちゃあ自分の棺に一緒に入れさせたという。
困るね、こういう . . . 本文を読む
[あらすじ] 半日ビールを飲み続け。
友人Kは「なるべく薄い(アルコール度数の低い)のをずーっと飲んでいたいの。」と言う。
大学で、ドイツ語学科に行ったのだった。
名物教授がいた。
ポーランド生まれのドイツ人だった。
私はギュンター・グラスの『ブリキの太鼓』を愛読していたので、
その先生とグラスの境涯の共通点に驚いた。
それ以上のことを先生と話してみていないが。
先生は日本にずっと住んでいて . . . 本文を読む
旧友と、オクトーバーフェストに行った。
オクトーバーとは10月という意味だろうに、なんで9月にやっとるんじゃ。
と思うが、なんでも、本場どこそこでもオクトーバフェストは9月にやっとるそうである。
いいんじゃないの?飲めればなんでもいいんじゃないの?
アルコール5.5%のビールを、友人Kは「濃い」と言う。
「私はなるべく長く飲んでいたいの。
酔っ払いたくないの。
だから薄いほうがいい。
9%のベル . . . 本文を読む
[あらすじ] 老母84歳パーキンソン病、要介護1、左股関節全置換後脚長差2cm、自宅療養。
健側右に補高1.5cmの靴を室内でも履く。
パキシル(抗鬱剤)服用の後、転倒が増えた。減薬。
介護度認定までまだ1年以上あるが、ここ数ヶ月での衰えが目立つ。
今までは、本人の意志や現状を維持するためのリハビリを大事にしてきたが、
そろそろ、介護のしやすさや現状で楽にできることを考えるように、
対応を . . . 本文を読む
[あらすじ] 老母84歳パーキンソン病、要介護1、左股関節全置換後脚長差2cm、自宅療養。
健側右に補高1.5cmの靴を室内でも履くようにした。
食べ物の味がしない、という訴えから、パキシル(抗鬱剤)が処方された。
というところが5週間ほど前のことだった。
パキシルが処方されてから2週間目の1週間で、4回転倒した。
介護チームの一番避けたがるのは、転倒だ。
転倒は転倒で済まず、どこか骨折しがち . . . 本文を読む
[あらすじ] 虫除けにはもっぱらミントスプレーを使っている。
部屋では蚊取り線香を焚く。
今は様々な虫除けがあるが、蚊取り線香でうまくいっているので、変えていない。
ただ、香料・着色料不使用という、ある製品を使っている。
某有名メーカーの緑色の蚊取り線香を使うと、喉が痛くなってしまう。
歌ったり吹いたりしたりする者として、これは不都合である。
外出する時には、ミントオイルを使う。
庭仕事にはミ . . . 本文を読む
玄宗皇帝の「孝経」の臨書は三分の一やって飽きてしまった。
理由は、一見かっこいい字だが単調で退屈してしまったから、なのだが、
もうひとつの理由は、テキストが「孝経」だからだ。
臨書する際には、漢文もしっかり読む。
儒教はどうも肌に合わない。
人と人の上下関係のことばっかり言っているように思える。
内容そのものにも興味を持てないと、臨書が続かない。
とは言え、賀知章の草書「孝経」は全臨したのだから、 . . . 本文を読む
[あらすじ] 十数年前にハナムラ楽器で作ってもらったバリトンウクレレの、
表板にわづかだがヒビが入ってしまった。
表板がたわんでしまって、駒が傾くのでオクターブが合わない。
気に入っている楽器なので、使いたい。
駒が傾いて弦を支える位置が1mmくらいずれてしまうのを解決すれば、
フレットを押さえたときの音程は合ってくるので、使える。
駒にはまっている骨(コツ)を削って、弦を支える点をずらす、と . . . 本文を読む
愛用のバリトンウクレレの、表板にヒビが入ってしまった。
明大前ハナムラ楽器で、十何年か前に作ってもらった物だ。
私は6本も弦のあるギターにどうしても苦手意識がある。
そこへいくと、ウクレレは弦が4本で、数が合う。
何の数って、指の数だ。
親指は棹の裏側へ回ってんだから、弦を押さえる指は4本。
ウクレレの弦は4本。
数が合う。
ギターは弦が6本で、どう考えても勘定が合わない。
無茶している。
ウ . . . 本文を読む
同じときに産まれたきょうだいを、一腹子と言う。
同じ親から産まれたきょうだいは、同腹子と言う。
一腹子のきょうだい、雌のカバサと雄のジーロを飼っていたが、
カバサは昨年7月、11歳の誕生日の5日前にこの世を去った。
ジーロくんがさびしがっているでしょう、とよく言われる。
カバサはとにかく強くて、全てが彼女のペースだった。
一番心地よい場所はカバサのものだったし、
部屋の真ん中にカバサが寝ていた . . . 本文を読む
昨日は毎月一日の法螺でした。
「地獄に渡し舟」といういい間違えは、していません。
臨死体験は無い。
大きな怪我病気をせずに来た。
臨死体験を身近な人から聞いたということも無い。
ただ、幼い頃に、産まれてくる前のことを憶えていた、という友人はいる。
産まれてくる前にいた所と、死んでから行く所は、同じなのだろうか。
産まれてくる前にいた所の記憶は、成長するにしたがって薄れてやがて忘れてしまうようだ . . . 本文を読む
地獄に仏…とても困った時に助けが得られること。
渡りに船…ちょうど良いタイミングで手段が得られること。
そんな意味でしょうかね。
※※※
先日、都内で散歩していた時に、突然の雹に襲われた。
このところの天候の急変には驚く。
東京都内でも雹が降る、しかもサイズがピンポン玉くらい
いやピンポン玉ならいくら降って来ても怖かないや、
ここは喩えるならゴルフボールと言うべきだな。
雨宿りできるような . . . 本文を読む