2019年7月16日 【道央2019】 北海道
小樽にて2019②
北海道小樽市
▼旧岩永時計店(現オタルオルゴール堂)
この建物は、時計卸商、初代岩永新太郎の店舗として建てられ、店員で編成された楽団を持つハイカラな商店でした。平成3年の改修により正面2階のバルコニー、半円アーチ扉、手摺などが修理され、ほぼ創建時の姿になりました。屋根の装飾、軒の繰り型など細部にもデザインが施され、瓦葺き屋根を飾る一対の鯱は商店では珍しい装飾であり、当時の小樽商人の意気込みが感じられます。
▼利尻屋みのや(昆布専門店)
この時計は針がありません。理由は・・・・
▼旧第百十三国立銀行小樽支店
この建物は、小樽支店として建てられましたが、業務拡大に応じ明治41年にこの通りの少し北寄りに支店が移されています。その後、木材貿易商の事務所や製茶会社の建物としても使用されました。平屋建ての比較的小規模な建物ですが、寄棟の瓦屋根に「トンガリ」飾りを付けた和洋折衷の構成で、明治の面影を良く伝えています。軒下に刻まれた分銅模様のレリーフが百十三銀行のシンボルです。
▼旧北海雑穀株式会社(現 小樽硝子の灯・彩や) 小樽市指定歴史的建造物
木材の骨組みの外側に軟石を積んだ木骨石造と呼ばれる構造で、瓦葺の切妻屋根、開口部には鉄扉が納められています。また、正面両脇には、小屋根付きの袖壁が設けられています。2階には竿縁天井や床の間があり、和室の面影が残っているほか、彫刻模様付きのカーテンボックスや上げ下げ窓が取り付けられており、和洋折衷の意匠になっています。堺町通りに建つ明治時代の貴重な建物のひとつです。
【道央2019】完
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2019-08-18 05:36:38cosmophantom