京都府の洋館⑨
京都市役所本館(重要文化財)
京都府京都市中京区
京都府庁旧本館は、明治37年(1904)12月20日に竣工しました。昭和46年まで京都府庁の本館として、また、現在も執務室として使用されており、創建時の姿をとどめる現役の官公庁建物としては日本最古のものです。
平成16年(2004)12月10日に国の重要文化財に指定されました。
ルネサンス様式に属する建物の外観は、正面の一段高くなった屋根を中心に左右両翼に対称に張り出した形となっており、西洋近世の大邸館を彷彿とさせるものがあります。建物内部には和風の優れた技術が巧みに取り入れられており、内部意匠は建築よりも、むしろ工芸品といった趣さえ感じられます。
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京都市役所本館(重要文化財)
島津製作所河原町別館
京都府京都市中京区河原町
分析・計測機器を扱う島津製作所の旧本社社屋。
しばらく空き物件になっていたが2012年からPlan・Do・Seeがレストラン・結婚式場「FORTUNE GARDEN KYOTO」を運営することとなった。 外観は建築当時の趣を積極的に再現、内部も昭和初期のノスタルジーを感じられるような空間にリノベーションする。1927年
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島津製作所河原町別館
東華菜館
京都市下京区四条大橋西詰
建物はウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計。西洋料理店のため、大正15年(1926)に建てられた。学校や教会建築を数多く手がけた彼の、生涯唯一のレストラン建築であったが、戦時中、洋食レストランの存続が困難になり、北京料理のシェフの手に渡ったことが、東華菜館の始まりとなる。現存する日本最古のエレベーターが有名。スパニッシュ・バロック様式の建築を鑑賞しながら本格的な北京料理が楽しめる。
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東華菜館(スパニッシュ・バロック様式)
レストラン菊水 国登録文化財
京都府京都市東山区四条大橋東詰祇園
四条大橋のたもと、大正5年(1916年)創業、本年で百周年を迎える京都東山、祇園の老舗洋食レストラン。
国登録文化財に指定された建物は竣工当時のレトロな雰囲気を保っております。
創業者小次郎社長は、店を作るとき、日本国内はもとより、当時西洋文化の最先端であった上海にまで足をはこんで、西洋式の料理や、建物について見聞し、鉄筋コンクリート造の5階建てで、外観はアール・デコ、スパニッシュなど、当時流行の諸様式を取り入れた、日本では大変めずらしいものでした。
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旧京都市明倫小学校(京都芸術センター)
京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
明倫小学校は明治2年に開校しました。昭和6年、それまでの木造校舎を鉄筋コンクリート造で建替えたのが現在の建物です。スパニッシュやアールデコなど当時流行したデザインを採り入れ、78畳敷きの大広間、格天井の講堂、屋内体操場(現・フリースペース)など、質の高い空間となっています。
平成5年に、学校統廃合のため閉校となりましたが、平成12年からは芸術文化振興の拠点施設として整備され、再生、活用されています。
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