2023年10月3日 秋田県
旧石田理吉家(内蔵)
秋田県横手市増田町(重要伝統的建造物群保存地区)
現在一般公開している家屋は、木造三階建の主屋と主屋東側に繋がる内蔵、そしてその内蔵を包む覆い屋に設けられた水屋部分となっています。 道路からも望むことのできる木造総三階建の主屋は、六代・理吉氏によって昭和12年に上棟された戦前の建物で、5寸角の通し柱9本によって支持された垂直性が強調された外観となっています。
主屋は一階に和室が2室、二階は和室と洋間、三階は和室の大広間の部屋構成となっていることから、居宅というより応接用に建てられたことがうかがえます。
三階建の主屋奥に繋がる土蔵は、明治14(1881)年、五代・理吉氏によって上棟されたものです。鉢巻きや鞘飾りを廻した腰、そして開口部が黒漆喰、その他の部分が白漆喰で仕上げられた白と黒のコントラストが綺麗な内蔵です。特に入口等の開口部の廻りは、磨き漆喰仕上げで、100年以上もその光沢を残しています。
▼破魔矢とわらじ
破魔矢:縁起物
わらじ:この蔵を建てた職人さんが残したもの。自分の造った物に自信があり、手直しなどすることがなく、ここに戻ることがないと言う意思表示だそうです。
▼蟇股(かえるまた)
蛙の股を開いたような形であることからこの名前が付けられた。もともとは上部構造の重みを支えるために取り付けられている部材である。しかし、のちにその役割は薄れ、単に装飾として、様々な彫刻が施されて破風などにつけられるようになった。
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和室
洋室
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