夏の美瑛にゆっくり滞在するのは久しぶり。たぶん「赤麦フェスティバル」が開かれた
時以来と思うから、10年ぶりくらいかも。理由は、あまりにも喧騒すぎる美瑛の夏を
敬遠したかったのと、このところは夏山といえば「トムラウシ」を目指していたので、
登山基地である層雲峡~糠平あたりに滞在することが多かったからなんです。
ところが昨夏は、長年の懸案であった「美瑛側からトムラウシへ」をようやく実行に
移す運びとなり、どうせなら夏の美瑛の風景とニコイチで楽しもうと考えました。
が、実際は昨夏の北海道は天候不順が続き、こちらの思惑通りにはいかず…
上の写真は7月16日撮影。昨夜遅く美瑛に到着しましたが、この日は朝から弱い雨。
扇沼山登山口を確認するなど所用を済ませ、早めに宿にチェックイン。夕方近く
天気が回復しそうな気配なので、撮影に出かけ、落日前に赤羽へ。夕焼けよりも
逆(東側)の夕映えが不思議な色になったので、太陽に背を向けて撮りました。
♪ ポプラ・ポプラ 白い息が
「おはよう」と追いこしてゆく
きょうは少し うつむきがち
思わず 頬をそめた
ひとりの人に色に 世界がそまる
一日その人だけ みつめて過ぎてゆく
ポプラ・ポプラ そんなふうに
自分が変わっていくのが
なんとなく 悲しい気持ち
心が とまどってる
(ポプラ・ポプラ/詩:谷山浩子)
美瑛の天気は回復したものの、大雪山~十勝連峰には雲がかかったまま。
その雲の中では大惨事が… ラジオのニュースかなにかで山中で遭難事故が
発生していると聞いてはいましたが、この時点ではまさかそんな大事故になるとは
想像できませんでした。麓の美瑛では雨の降り方も弱く、風はそれほど強くなくて、
気温も極端に低いようには感じなかったので…
翌17日はこの夏の滞在中、唯一朝から晩までいい天気の一日。山も時々
見え隠れしながらもほぼ一日機嫌が良かった。その希少な好天に雨竜沼湿原行き
を「当てた」まろが美瑛に移動してきて、一緒に再び夕方の赤羽で撮影したのが
この写真です。強い西日が収穫間近・麦秋を迎えた秋まき小麦を照らします。
長雨、日照不足で倒れるなどして生育不良が目立った美瑛の小麦だけど、この畑の
小麦は順調に育ち、無事収穫された…と思いたいんですけどね。