「秋」となってはいますが、撮影は11月7日、すっかり「晩秋」の美瑛です。
この旅の滞在中はたまたま天気に恵まれましたが、その前後は雪が降るなどして
日照は不足気味、相変わらず北海道の天候は不順なようです。
夜明けの赤羽、この日の朝はそれほど劇的な朝焼けではなかったにもかかわらず、
人間の目には見えない赤みを帯びた光線+ベルビアの鮮やかな発色が功を奏した
のか、フィルムには予想以上に美しい色が定着していました。
雪を被った十勝連峰がきれいに見えたのに、その写真がないところをみると、
春・夏編で写した畑は小麦を収穫したあとは土のまま放置されていたようで、
写真を撮らなかったか、撮ってもボツ(スキャンせず)にしたようです。おそらく来季
(もう今季ですね)は、ビートかジャガイモ、あるいは大豆が植えられるのでしょう。
ところで、この日は暗いうちに現地に到着したのですが、暗闇の中、ライトを照らせ、
すでにビートの収穫作業が行われていました(後ろの畑で)。私の車も邪魔になり、
「作業の邪魔じゃ~!!」と怒鳴られても仕方ないところ、ここの畑の方はいい方で、
「作業に差し支えるので、車を少し移動させてください」とやさしく言われただけ。
黙々と作業されている横でのんきに三脚を立てカメラを構えているのも申し訳なく、
何度も「場所を変えようかなあ」と迷いながら撮ったのがこれらの写真です。
なにげない写真ではあっても、撮影者にとっては、レンズのこちら側、舞台裏に、
表立ってはわからない思い入れや思い出があったりするのですよ。
♪ 放課後の窓ぎわの 気ままなおしゃべり
友達の輪の中で 笑いころげていた
ポプラ・ポプラ あの自由な
日だまりのような時間が
永遠に つづいていくと
わけもなく 信じてたの
(ポプラ・ポプラ/詩:谷山浩子)
10月下旬も悪天候が続き、ビートの取り入れ作業が大幅に遅れたようで、
ようやく天気の回復したこの時に一気に収穫を終えようと、ここだけではなく、
あちこちの畑で暗くなるまで連日作業が続けられていました。