【翳りゆく山肌とピンク~九重連山・扇ヶ鼻にて/2017.06.08撮影】
【星より遠い星生山/2017.06.06撮影】
この二枚は、今年の年賀状に使った写真の別バージョンとしてご覧いただけたらと思う。
この年の扇ヶ鼻のミヤマキリシマは、花付がそれほど良くなかったのと、訪れた際には
まだピークには少し早そうであった。だが、台地上になった扇ヶ鼻の東の端はまずまずの
状態だったので、撮影するならここしかないと思い、長時間粘って何枚もシャッターを切った。
午後から天気がどんどん良くなったこの日、それでも雲が広がってきた時間帯もあり、
逆にその雲に遮られてできた陰でメリハリをつけて写したのが上の写真。キリシマの
ピンク色がより艶かしく映えた。
夕方近く天気はさらに安定し、ピーカンに近いような状況で写したのが下の写真。年賀状の
横バージョンと言ってもよく、本当はもっと右方向まで構図に入れたいところなのだが、
自分の影が映りこんでしまうので、それができないもどかしさで縦位置を多用した。
正面の均整のとれた山容は星生山(ほっしょうさん)で、すぐ近くまで何度も行っていながら
実はまだ一度も登ったことがない山だ。記憶違いでなければ、私が九重に通い始めた頃には、
火山活動の影響でたしか登山禁止になっていて、その影響もあって今日まで登頂できていない
のかもしれない。私にとっては、星よりも、宇宙よりも遠い、星が生まれる最果ての地なのだ。
♪ 夜更けのホームにひとり 風に吹かれ
時折着く電車をただ見ていた 乗れないドアを見てた
子供の頃に戻れたら 会いたいだけで会いに行ける
たった二駅の距離が あの星より今は遠い
きみともう会えない きっとずっと会えない
こんな淋しいこと 決めたのはあの日の僕
偶然きみと会った話を 仲間がしてた
それは何か奇跡みたい せつない不思議な気持ちがした
まるで当たり前のように 同じ空気を吸うように
きみがそばにいた日々が あの星より今は遠い
きみともう会えない きっとずっと会えない
きみがどこで誰といても 何も僕は知らない
ただの友だちでいいと 昔に戻ればいいよと
無理とわかってる僕は どうしても言えなかった
きみともう会えない きっとずっと会えない
こんな淋しいこと 決めたのはあの日の僕
(星より遠い/詩・曲・歌:谷山浩子)