旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

20230704 北海道夏編⑲ 望岳台にてナキちゃん観察パート2 美瑛町

2023-07-04 07:04:01 | Weblog



7月4日(火) 曇りところにより一時雨のち晴れ

不安定な天候で、予報しづらく、微妙なニュアンスな(どちらともとれそうな)予報を
出さざるを得ないのは致し方ないのかもしれない。気象庁と日本気象協会とで若干
予報が違っていることがしょっちゅうで、どこを信じたらいいのかこちらも判断
つきかねた。この日はどちらかというと気象協会が当たりで(たしか曇りのち晴れと
出ていた)、気象庁は「曇り」の予報が、朝になって「晴れ」に変わっていた、おいおい。

雲が多いが天気はさほど悪くないと判断しながら望岳台まで登ってきたら、雨。
どうやらガス帯のなかに入っているためらしい。しばらく様子を見るしかなかろうと、
朝ごはんのパンを食べ、トイレに行き、本を読むなどしているうちにガスが徐々に晴れ、
雨が止み、青空も見え始めた。とはいえ、この先、見通しが明るいと決まっておらず、
雨具を着用、ザックカバーを装着し、雨が降り出したらすぐに下山するつもりで
歩き始めた。車中泊のため、濡れたものを干したり、仕舞ったりできる場所がなく、
できるだけぬれねずみな状態で車に戻りたくはないのだ。

その点、ここのナキウサギ撮影ポイントは、距離が短いので助かる。


    

それで、猫も杓子も訪れる、人気の撮影スポットなのだが、昨年あまりにも人が
大勢集まりすぎて、問題となり、規制がかけられたりしたためか、今日も人があまり
やってこない。常連さんによると、監視員により強制退去させられた日もあったそうだ。
この日は三人のみだった。私はここにはこれまでほとんど訪れてなくて、比較はできず、
この日たまたまこの人数なのかもしれないが、まあ、おかげで、静かに撮影できた。


一昨日と同じ個体だろう子ナキは元気いっぱい、この前よりもサービス精神旺盛に
頻繁に現れ、あっちこっち、走り回っていた。あれ全部テリトリーなんだろうか?

世間慣れ?したのか、先日にも増して、活動が明らかに活発になっていたのに驚いた。
このところナキウサギを観察する機会が増えている私としても、ここまで登場頻度高く、
しかも長く出ている個体は初めてだ。その上子供で、仕草などが愛くるしいので、
女性客からは「かわいい~!」の声援を一身に集めていた。ナナカマドの木には登る、
急な崖を走り回る張り切りボーイ、実際のところ雌雄ははっきりしないがおそらく
やんちゃ坊主で、もし女の子なら、相当なお転婆さんである。

何度も登場し、同じようなパターンを繰り返すことも多かったので、観察を深められた。
まず、周囲に咲き誇っているエゾイソツツジにはあまり興味を示さず、ほとんど
近づかなかったこと。逆に、ウコンウツギは花、葉っぱ共に大好物と見え、落花し
萎れた花も含め頻繁に食べていた。しかし、栄養が偏らないように? そればかり食べず、
様々な種類の葉っぱを食べたこと。その合間に、苔類を頻繁に食べたことも不思議だった。
特別何かしら意味があるのだろうか? 例えば、ぺギラ来襲に備え、ペギミンHを
補充しているとか… 「ペギラVSナキウサギ」の壮絶な戦いを見てみたい気もする。
ペギラはこれでもかと冷凍光線をまき散らすだろうが、氷河期を生き延びたナキウサギは
寒さにはめっぽう強い、いい戦いになりそうだ。

…何の話だったか。そう、張り切りボーイのことだ、とにかく、体の大きさからは
考えられないくらいの大食漢で、気持ちいいくらいもりもり食べていた。食べっぷりが
いいのと、食べこぼしまで拾って、きれいに平らげたのが立派であった。このあと
数日彼を見守ることになるのだが、気のせいでなく、その間でも体がひとまわり大きく
なったようだ。数か月で本格的な冬が来る、その前に越冬できる体をつくらねばならない。
彼ならおそらく大丈夫だろうが、あまり頻繁に巣穴から出てくるので、天敵に
襲われないか、老婆心ながらそれを案じた。


心配した天気はそのまま回復傾向で、撮影中雲がどんどん少なくなり、下山時には
大きく青空が広がった。ただし、山上部はずっと雲が掛かり、道内、地点によっては
激しいにわか雨が降ったところもあったようだ。やはり、気の抜けない天候なのは
間違いなく、それを言い訳に、なかなか山泊まりへ繰り出せないでいる。


   

この旅、初めて夕方撮影に出かけた。時刻は17:00頃、普段ならもう弁当をつまみに
ビールをプシュッといわせている頃だ。山が見えていないことは街中で承知して
いて、発達した入道雲に覆われた十勝連峰と見頃を迎えているジャガイモの花を
組み合わせてみた。

この入道雲が色づいたらきれいかもなと気にはなったが、とてもそれまで辛抱して
待つことができそうになく、すたこらサッサと道の駅へ引き上げた。そのあと
西の空の雲がにわかに多くなって、あまりきれいな夕焼けでなかったと思う、
…たぶん。
    

コメント
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