広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

歩行者用道路規制 少し短縮

2021-12-07 18:05:59 | 秋田の地理
高陽青柳町の矛盾した道路標識が解決したのと、関連はないがいっしょに発注されたかもしれない(施工業者は同じ)、交通規制の変化があった。同じ秋田中央警察署館内、隣の保戸野地区。
千秋トンネル通り(一瞬だけ県道233号の区間)に秋田保戸野郵便局がある。この記事の通り、狭い市道をはさんだ隣に2018年11月にセブン-イレブン秋田保戸野原の町店がオープンしたが、2020年8月で閉店・解体し、2021年時点でも更地。また、郵便局は平成初期頃までは、同じ通り・同じ側の今より東側にあった。

今年の春頃か、保戸野郵便局に行くと、ドアやATMコーナーに、車での来局者向けの注意書きが貼られていた。
郵便局に向かって右側には、旧セブンとを隔てていた狭い市道がある。郵便局の駐車スペースは、建物の前から右奥にかけて逆L字型。つまり角地に位置するため、車での出入りは、正面の県道と右の狭い市道のどちらからでも可能な構造。
ところが、その張り紙が言うには、右側の市道は自転車歩行者専用規制区間であるので、お客様が市道側から駐車場へ出入りすることはできない。正面から出入りしろとのこと。
現場を見てみると、市道側から出入りできないよう、コーンが並べられていた。

これまではそんな厳しいこと言ってなかったし、コーンもなかった。
2020年10月のGoogleマップストリートビューより。右のセブンは閉店後・解体前

交通規制されていることを示す道路標識が、市道右側の電話柱に設置されていた。
秋田市街地の通学路や住宅地に多い、古いタイプの標識で、補助標識は手書き。補助標識は元から分かりづらい言い回しであり、それが経年で取れたり、後年更新分と整合性がなかったりしているものも多い(過去の記事)。ここは無傷で、「自転車及び歩行者専用」に「歩行者用道路」「指定車・許可車を除く」「7.30-18」。つまり、昼間は沿道関係車両以外は通行できない。
ここの道路がこの形になったのは、千秋トンネル開通の頃かと思われるので、40年は経っている。
2017年7月。右はセブン以前にあった月ぎめ駐車場
でも、標識の設置位置が微妙。
電話柱は、県道と市道の接続部から10数メートルほど奥まった位置にある。これでは、その手前、つまり郵便局の駐車場(と旧・月ぎめ~セブン)の出入口の所は、ギリギリ規制区間外とも受け取れる。

道路標識の古さから分かるように、これまで何十年もそれでやってきたのに、突然、厳しくなった。どこかから郵便局に対して、苦情が出たのか。たしかに地域住民の生活道路・通学路に、沿道の店の客の車がちょこちょこ入りこむのは、危なくはある。

ところが、今年秋頃だと思う。
標識がなくなった
電話柱の標識も、局内の張り紙も、駐車場と市道を隔てるコーンもなくなった(コーンはポストの後ろに寄せられた)。

この市道に入って50メートル進むと、右(東)方向からさらに狭い市道が交わる。そこに、
新しい標識!(↑上の写真奥にも見えている)
今までは何も付いていなかった電話柱に、2方向向き計3セットの標識が付いた。

「自転車及び歩行者専用」の補助標識は「歩行者用道路/7:30-18」とシンプルに。2方向に指定方向外進行禁止が設置された。
「歩行者用道路」というのは、補助標識に示すことができる「規制理由」として、全国的に見られる。指定車表記がなくなり、規制区間内住民うんぬんも設置されなかったが、沿道には多くの家があり、それらの車は当然通るから戸惑う人がいるかもしれない。同時期に設置された高陽青柳町との一貫性もなく、これではシンプルすぎて説明不足の気もする。
地理院地図に加筆。道幅は実態と一致しない。赤が規制区間、青が今回対象外になった区間
これはつまり、自転車及び歩行者専用の規制開始地点を、従来より道路奥方向に移設した(=規制区間を短縮した)ことになる。
これだと、郵便局の駐車場は市道からも問題なく出入りできることになる。
となると、張り紙して駐車場を厳しく囲っていたのは、「危ないから」ではなくて「交通規制に従わないといけないから」という遵法精神によるものだったのだろうか。

また、これまでは東方向から狭い道に入りこんだ車は、ここが規制区間であることを示す標識を見る機会がなかったが、今回の設置によってはっきりと分かるようになった。
一方で、今回規制から外された区間を通ることにより、旧・セブン&旧・たばこ会館の交差点を避けて西方向~北方向を合法的にショートカットできることになるので、その目的での通行車両が現れてしまうことはあり得るかもしれない。
これほどの変化だと、地元住民の同意も得ているのだろうし、地元の人が問題ないと考えるのなら、これでいいのでしょうけれど。

実は郵便局の駐車場は、市道側よりも、正面の県道からの車の出入りが、少々危ないと感じている。
車の途切れた瞬間を狙って出入りしたり、駐車場と歩道の境目があいまいで駐車区画もあいまいなので、車が不規則な動きをしたりすることがある。保戸野小学校だけでなく秋田大学教育文化学部附属学校の通学路でもあるし。


さて、この規制区間は、上の地形図の赤い線の通り、郵便局側から北方向へ200メートルほど続く。今回50メートル短縮されたから150メートルか。
この道路は江戸時代から存在していたようで、県道233号の旧道の旧道に当たるはず。かつては農家だったであろう広い敷地の民家もあり、微妙にカーブした線形も、外旭川当たりの農村部の道路を連想させる。
北側の規制区間入口
北側入口の標識は今回は未更新。かつて郵便局横にあったのとほぼ同じで、補助標識は規制時間以外薄れて判読不可能で、順番も違う。カーブミラーよりも高い位置に設置されている。

ここは小文字のy字のような交差点で、他の2方向はいくらか広い程度(センターラインはない)で、車の通行量は少なくない。
右が規制区間。左奥=東方向が旭川・千秋公園、解体された商家もあった
これが県道233号の旧道。現・県道「原の町通り」は1985年に開通しているが県道指定時期は不明(案内標識の記事)。
そんなわけで、かつてはここを、路線バス神田線・添川線など(市営バス時代、中型バス)が行き交っていた。知っていても信じられない。
旧道よりも、今回取り上げた旧旧道のほうが、曲がる回数が少なくて距離も少し短いはずで、抜け道にしてしまう運転者がいてもおかしくないが、交通規制の効果か昼間見る限りでは皆無。歩行者・自転車は、旧道よりも安全に通行できるはず。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする