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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

みょうが館の彼岸だんご

2020-09-21 21:06:15 | 各地お土産・食べ物
秋田県沿岸北部・能代市のJR東能代駅の中の話に続いて、駅周辺。街並みなどは後日改めてアップするとして、徒歩圏内にある産直施設のこと。
駅正面には、広い道路がまっすぐに伸びている。北海道を連想させられる。長さ535メートルの秋田県道150号。
沿道には住宅や会社は多い。すぐに信号があって、交わる狭い道が旧羽州街道。さらに進むと、右に消防出張所、左に郵便物があって、信号のある丁字路交差点に突き当たって県道終わり。その左右が国道7号。
ちょっと方向感覚が狂ってしまったが、駅から来て右(西)が秋田市方向。そちらへ曲がって200メートルのところに産直がある。ということで、駅から約740メートル(脇道を使うと若干短くなる)。

駅方向から行くと、建物裏面が見えるが、屋根に大きく名前が書いてある。下の写真は正面側。
JAあきた白神 農産物直売所「みょうが館」
ミョウガが能代の特産であることにちなむ。ミョウガばかり売っているわけではない。

訪れたのは午後早く。彼岸入りで生花を買いに来る人が続々。
産直でよくある話で、野菜類は午前中で多くが売れてしまっていた。ミョウガは残り3袋(そろそろ終わりの時期ではあるはず)、果物はシーズンに入ったばかりのリンゴとナシ少々。

みょうが館は、惣菜やお菓子など加工品も充実していると聞いていた。
たしかに、「へ」の字型の売り場の一辺が、ほぼ加工品だった。
この辺でよく作って食べられる(※)、“ごはんの漬け物”である「赤寿司」は、甘いのと甘くないのがたくさんあった。※赤寿司は秋田市でもなくはない。青森県津軽で「すしこ」と呼ぶものと同一だと思う。
太巻き寿司もあったが、甘寿司かどうかは不明。

五目寿司・いなり寿司 4個250円
五目ごはんの稲荷2個と、白ごはんの稲荷2個のセット。
五目ごはんは、サツマイモ、ニンジン、ゴボウ、マイタケ、油揚げで5目。五目ごはんも、稲荷の皮の味付けもおいしかった。

買わなかったけど気になったのは、鶏肉が入った味付けごはん。大館駅弁の鶏めしよりも、色が薄く(五目稲荷と同じくらい)て油っぽいような感じ。昭和50年代頃まで、秋田市内にこういう鶏めしを売る店があって(木内とかで買えた?)、何度か食べて、記憶に残っている。それに近そうな予感がした。

【21日追記】東能代駅にキオスクもあるが、旅行中の待ち時間に訪れてみるのもいいかも。ただし、レジ袋は無料配布ではなく、割り箸もあるかどうかは分からないので、ご承知おきを。
あと、リゾートしらかみで、東能代停車中にホームで出張販売、もしくは車内販売しても、売れるのではないでしょうか。


彼岸といえば、花のほかにお供えの食べ物。
おはぎ・ぼたもちは、控えめな場所にわずかしか置いていなかった。入口側の目立つところにたくさん並んでいたのは…
彼岸だんご 5個300円
秋田音頭に歌われる「檜山納豆(その納豆も売っていた)」の能代市檜山地区の方の製造。ここから国道向かい・ほぼ真南の辺り。
7個くらい入ったのもあって迷ったけど、消費期限が翌日なので5個入りを購入。
別の人の名前で、そっくりなものも少しあった。

秋田市の我が家では、彼岸のお供えといえば、おはぎ・ぼたもち。ここ何年かで、たけや製パン、岩手の白石食品工業(シライシパン)、青森の工藤パンが、彼岸だんごなるものを製造し、秋田市内でもわりと売られるようになった。
地域により差があるとは聞いているが、彼岸だんごは新しい風習のように感じたし、モノとしてはあんこの入った、形がぽっこりした大福じゃないかと思っていた。ただ、全国的にも、地元のお菓子屋さんが彼岸団子を売る例は少なくなさそう。

みょうが館で、ぼたもちを差し置いてこれだけ売るということは、能代では彼岸だんごが主流なのか。
小ぶりでまんまる
あんこがところどころ透けたり、不整形だったりは手作りならでは。
これがとてもおいしい。
中のこしあんも程よい甘さでいいけど、皮の餅がとてもおいしい。米の味というか。

そして大福ではない。皮の食感が違う。びろーんとは伸びず弾力も弱めで、噛み切りやすい。ただ、餅とり粉がないと指や容器にはべったり付く。【2024年3月24日追記・餅が柔らかく、指やパックの凹凸の跡が付く。】
原材料は「上新粉(国内製造)、もち米、小豆、砂糖、食塩、片栗粉」。粉の違いだ。

この味が何かに近いと思ったのだけど、「おやき」だ!
信州のとは違う、米粉で作るあんこが入ったのが秋田のおやき。津軽の「しとぎ餅」と同じもの。
おそらく、この彼岸だんごを平べったくして焼けば、おやきになる(あんこの量が違うし、おやきは粒あんが一般的ではある)。逆に言えば、彼岸だんごはいわば「生おやき」。

なお、翌日になっても、表面はカサついたものの、中の食感は変わらなかった。
おいしくて5個入りでは足りなかった。次の彼岸以降も買いに来なければ。
気になるのは、「彼岸だんご」というからには彼岸しか作らないのか? それとも名前を変えて違う機会にも売るのか? それとスーパーなんかでは売るのか?
ネットで調べると、秋田県農林水産部農林政策課が、県内各地の農林水産情報をアップする「こまちチャンネル」が見つかった。
「直売所“旬・オススメ”情報」の彼岸頃のみょうが館には、ほぼ毎回「彼岸だんご」が記載されている。ということは、春と秋の彼岸にみょうが館に来れば、ほぼ確実に入手できそう。過去には「彼岸だんごの作り方教室」も催されている。
また、能代の北・八峰町の「道の駅みねはま」の「産直 おらほの館」でも、毎回ではないが掲載されていたので、可能性あり。【23日追記・別記事に、内陸側の能代市二ツ井でも、同じ彼岸だんごを作るとのコメントをいただいている。さらに、2019年春彼岸には、道の駅ふたついの公式サイトに、3月17~24日に「春のお彼岸和菓子セール」を開催し、「お彼岸用和菓子・切り花・団子など多数揃えております。 お彼岸団子の予約も店舗受付にて承ります。」とあった。】
2021年春の二ツ井の彼岸だんご

内陸北部の彼岸の餅類の話など続く。

【2021年9月22日追記】2021年秋彼岸も、みょうが館では変わりなく売られていた。ただ5個税込み370円に値上がり。
彼岸に入って2日目では、在庫は豊富だが、5個入りのみ。1日置いて消費期限当日にも食べてみたところ、餅がいくぶん固くなってはいたが、そのままで充分食べられる状態で、食感の変化として楽しめた。
また、この日は中秋の名月と重なった。お供え用として、団子ではなく、地元産の直径10センチ程度の2段重ねの鏡餅状のものが売られていた。前日製造でもう固くなっており、それを指摘して残念がっていた客がいた。

また、八峰町八森、五能線あきた白神駅向かい、ハタハタ館併設の「産直ブリコ」にも行ってみたが、おはぎがわずかにあるだけで彼岸だんごはなかった。

【2024年3月24日追記】2024年春彼岸(彼岸明け日)も変わらず。5個入り380円。
同じ生産者で、同じ透明パックに、彼岸団子(5個セットより若干小さい?)、こしあんまんじゅう、桜餅(長命寺)、レアチーズタルト? 1切れ、赤飯1口程度がセットになった「菓子」が350円で売られていた。お供えを想定しているのだと思うが、どれも菓子店と遜色なくおいしかった。
なお、同じ国道沿いのイオンスタイル能代東といとく能代ショッピングセンターへ行ってみたが、秋田市内でも買える量産品ばかりで、能代独特の彼岸菓子はなかった。

【2024年9月24日追記】2024年秋彼岸は5個入り400円。中日翌日の23日昼では、22日製造・23日消費期限のものが10パックほど残り、300円に値下げされていた(固くなってしまっていた)。別の製造者による6個入りおはぎ(はっきりとまるめていない、粒あんをかけたような見た目)も数パックあった。

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