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AkiCA 3か月

2022-06-30 18:53:11 | 秋田のいろいろ
秋田市と秋田中央交通による、地域連携Suicaである交通系ICカード「AkiCA」は、3月26日の利用開始から3か月経過した。
※AkiCAはSuicaをベースにしているので、AkiCAをSuicaとして使うことが可能。反対に、PASMOなどSuicaが使える場所で使えるICカードやモバイルSuicaは、すべて秋田のバスで利用可能。ただし、3%のポイントが付くのはAkiCAのみ。
※秋田駅周辺のJR東日本の鉄道利用にSuicaが使えるのは、2023年春からの予定

利用開始1週間後の状況をアップしたが、その後も大差はないと感じる。
IC定期券と、高齢者用「シニアアキカ」が未導入であることもあり、AkiCAでバスに乗る人は、4月よりは若干増えたけれど、2~3割程度か(時間帯や路線による差も大きそう)。
6月下旬、とある高等教育機関の最寄りバス停から、その学生らしき人が6人乗ってきたことがあった。そのうち4人はIC乗車で、少なくとも3人はスマホをタッチしていた。若い人には、3%といえどもポイント(交通ポイントと称する)が付くAkiCAよりも、モバイルSuicaのほうが好まれるようだ。
【7月1日追記・車内でのチャージは、利用開始当初に、降車時に残高が不足してチャージした人に1度遭遇したのみ。】

秋田では、乗客も乗務員も初めて(磁気式バスカードはなかった)のキャッシュレス決済だけに、機器不具合や操作間違いによるトラブルを危惧していた。実際にはそうした場面に遭遇しておらず、順調なようだ。【7月1日補足・これまでならたまにあった、車内放送の操作を忘れたり遅れたりして、整理券(ICに記録される乗車バス停情報)や運賃表示機(IC引き去り額)がズレて正しくない場面には、遭遇していない。】強いて挙げれば↓
秋田市中心市街地循環バス・ぐるるで、乗車時にタッチしなかった客が、降車時のタッチで乗車記録なしのエラーが出た(これは仕組み上当然)。そんな時は、手入力で100円引き去ればいいはずで、運転士もその操作をしたようだが、2度ほどやってもうまくできず、結局現金で支払ったケースがあった。
あとは、乗車時のタッチで「ピー」のエラー音が鳴って、再度タッチした人は何度か見た。おそらく、いずれもスマホをタッチした時。微妙な位置のズレやスマホケースのせいで、通信が不充分だったのだろうか。


僕は、買物回数券を発売終了前に数冊買いだめした。「買物回数券が使える曜日・時間帯で、190円以上の運賃の時は、なくなるまで回数券で支払う」というマイルールを定め、それ以外はAkiCAを使うことにした。
そして、この春は、いつもよりバスに乗る機会が多かった。特に初乗り170円区間。だから、比較的順調にポイントが貯まった。

以前も指摘したように、AkiCAのポイント残高は、どうすれば分かるのか明らかになっていない(おそらくバス営業所・案内所のみ)。
また、中央交通のことだからと言っては失礼だが、設定や機器操作の誤りで、間違った運賃が差し引かれる可能性が否定できない。そこで、表計算ソフトに、利用区間や差し引かれたはずの運賃を入力し、付与されたはずのポイント額を計算して累計させ、記録することにした。

もう1点、明示されていなかったのが、秋田市中心市街地循環バス・ぐるるが、ポイント付与の対象になるのか。さらに、ぐるるでポイントが使われる(充当される)のかという疑問もある。
結果としては、ぐるるでは、付与もされないし、充当もされない。
つまり、ぐるるでは、あえてAkiCAを使うメリットはなく、その他ICカードでも、モバイルSuicaでも変わらない。※秋田空港リムジンバスも同様の扱いだと思われる。


そんなこんなで使い始めてから2か月。
間違いがなければ、5780円分乗車して170ポイントが貯まったはず。170円区間を乗車して、ついにポイントが充当されるであろう時が来た。

降車時にタッチすると、いつもと同じく「ピピッ」と「ピンポーン」。
運賃箱のディスプレイ最下段の狭い白い帯に、小さなオレンジ色の文字で「交通ポイント使用」みたいなのが表示された。そっけない(仰々しく音が鳴ったりするのも恥ずかしいけど)。
やっとこさ貯まったポイントが使われたことを、知らずに使われてしまう人が多そう。

JR東日本の近距離券売機で利用履歴を見ると、
残額のみで支払い額が出ないので分かりづらい
「2」がポイント充当分。下の3と残額が変わっていないので、計算通り充当されたのが分かる。

スマホアプリ「みるCa」では「- \0」
↑4月以降、みるCaのアップデートはされていないので、いまだに秋田中央交通の事業者名は表示されず「3-090E」。

最近は、バスに乗る機会が元に戻った。次にポイントが充当されるのは、いつになるやら…【次は2022年9月下旬に、その次は2023年2月下旬、2023年6月上旬、2023年8月下旬、2023年11月上旬、2024年3月下旬、2024年6月上旬に達成。】


そろそろ、2022年度中開始という定期券や、2022年秋開始という高齢者用シニアアキカの説明が出てもいい頃ではないだろうか。
特に、中央交通でなく市が発行者となり、しかもIC乗車のみならず電子マネーにさえ不慣れな人が多いであろう高齢者用は、どういう手順でカードを渡すのか、どうやって使いかたを周知するのか。少々心配。
シニアアキカについては、7月7日に動き出した。10月開始。後日改めて
※IC定期は、2023年始の車内掲示では「諸般の事情」により導入を延期し、2023年度上半期を予定しているとのこと。【2023年4月25日追記・IC定期券は2023年5月1日発売開始、5月13日利用開始となった。】

【7月20日追記・秋田朝日放送の7月20日報道より】
AkiCAを宣伝するラッピング広告バスが、7月19日頃から走り始めている。秋田営業所と臨海営業所1台ずつ。AABは「開業100周年の記念と「AkiCA」のPRのため」と報道。
最近の発売状況と利用状況も伝えてくれている。
「「AkiCA」は、19日時点でおよそ6700枚販売されました。想定より好調だといい、「Suica」などの他のICカードを含む利用率は先月全体の5割以上を占めました。」
5割ってのは思ったより多い。高齢者コインバス利用者も含めた、総乗客数に対して半分ってことなのですよね? それともコインバスを除いた、正規運賃利用者のうち半分? 後者だったらそのくらい行ってるかも。
【8月31日追記・8月31日付 秋田魁新報 秋田市地域面よりラッピングバスについて】
前と後ろの「虹と街並みのイラスト」は、中央交通営業部社員(41)とその息子(4)のデザイン。「年度内は運行する見込み。」

【9月30日追記・9月30日付 秋田魁新報秋田市地域面より半年経過後の状況】
「発行枚数は9月25日時点で約7750枚。」
Suica等も含めたIC決済のほうが「現金での支払いより多いという。」
「大規模な通信障害などが発生した際は、利用できなくなるおそれもあり、同社(注・中央交通)は「非常時の対策を検討していく必要がある」としている。」
【10月10日追記】シニアアキカは、予定より発送が遅れている9月末時点で、1万枚あまりが発送済みとのこと。一般向けより高齢者向けのほうが圧倒的に多く使われることになりそう。
(以上追記)

AkiCAに関する続きは小ネタ2つ



ついでにJR東日本の鉄道の回数券について。
区間を指定し、11回分を10回分の運賃で発売し、3か月間有効の普通回数券(回数券についての参考記事)が、2022年9月30日で発売終了することが発表されている。
Suicaで乗車すれば、JRE POINTを還元する「リピートポイントサービス」があって、回数券の代替ということなのだろうが、対象期間など回数券と異なる点もある。
いずれにしても、秋田など北東北の県庁所在地周辺では、Suicaが導入される2023年春までは正規料金で乗るしかないし、導入予定のない区間ではどうしようもないことになる。
公共交通機関の経営が厳しいのは分かるけれど、乗客も厳しくなる。

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10 コメント

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気が付けば未だ持ってない (あんなか)
2022-07-02 01:36:55
AkiCAはまだ持ってないです。
ケアマネさんやヘルパーさんに「福祉パス持ってるんだから勿体ない」。
でもやっぱり使ってみたいです。
私が見た感じでは殆どの人がAkiCAで払ってますね。
現金は高齢者が多いです。
多分高齢者割引きのシニアアキカが未だ発行してないからでしょうね。
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無理に持たなくても (taic02)
2022-07-02 20:07:35
より安く・得に乗車できる手段があるのなら、強いて持たなくてもいいかと思います。
実際のAkiCA普及率はどうなんでしょうね。僕は通勤通学時間帯にはほぼ乗らないので、相対的に利用率が低く見えているのかもしれません。
シニアアキカが始まれば、飛躍的に増えるのは確実でしょう。
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Unknown (Unknown)
2022-07-09 21:49:12
シニアアキカもまだ不明確な部分もあるようです。

共通化部分をフル活用できればいいのではと思います。
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シニアアキカ (taic02)
2022-07-10 20:36:32
対象者への申込書や説明リーフレットの郵送が始まりました。
それによれば中身はおおむね想定範囲内のようですが、使いこなせない人が多そうな気もしています。
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Unknown (Unknown)
2022-08-22 02:10:51
ワンコインは、カウンターで人数をカウントしているっぽいので、抜きでもおかしくなさそう。

最近乗っていると、Suicaで乗車している人たちも多そう。
ただ、時期的に帰省者の可能性もありますが。

個人的には、市外のトランスポート路線と能代、湯沢、本荘の路線にはAkiCAが入ってもいいと思います。
ポイントが難しいなら、IC料金で問題ないと思います。
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akica 羽後と秋北での利用はあるのか (網地 耕部、)
2022-08-23 13:15:16
>>個人的には、市外のトランスポート路線と能代、湯沢、本荘の路線にはAkiCAが入ってもいいと思います。

それはありそうだと思いますが、問題は本荘線と一部の湯沢線を運行する羽後交通側の問題でしょう。
確かに、中央交通エリアで実施しているAkiCAの一般路線車や高速路線車に於ける相互活用してもおかしくはなさそうなんですが、羽後ではバーコード系決済アプリでの支払いとかにシフトしているので、当面の間もそうなるのではないでしょうか。

一方で秋北バスのしゅうほくオレンジパスと中央交通のAkiCAの高速能代線に於ける相互活用ですが、こちらは何時しかあり得そうなんですが、さてどうなんでしょうかね。
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コメントありがとうございます (taic02)
2022-08-23 19:23:15
秋田市民でも、モバイルはおろかカードのSuicaで乗っている人もたまに見かけます。大人の休日倶楽部ビューカードのSuica機能の人も。
ポイントより、小銭いらずの利便性のほうを重視する人が多いのでしょうか。

たしかに羽後交通の腰は重そうで、特に本荘線は当分はなさそう。秋北バスはすぐにでも対応できそうなものですが。
秋田市がからんだので難しかったのかもしれませんが、秋田県内全体の視点でIC乗車を拡大していく必要はあります。
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Unknown (Unknown)
2022-08-27 21:08:47
臨海営業所担当便を見ていると、潟上市関連の乗車については、かなりの制約が加わっている様子。

利用券プラス100円とAkiCAの併用不可とか、潟上市マイタウンバスの回数券が中央交通便では使えないとか。

まだまだ過渡期という感じがします。
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AkiCA後の潟上市 (taic02)
2022-08-27 23:17:24
張り紙がいろいろ出ています。潟上市でバスによく乗る人は面倒かもしれません。
秋田市だけでなく、他自治体も巻き込んで、こういう点を考えてくれるといいのですが。
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Unknown (Unknown)
2022-08-28 06:12:43
> 秋田市だけでなく、他自治体も巻き込んで、こういう点を考えてくれるといいのですが。

潟上市及び南秋地域広域の3町村でシニアアキカのようなものを市町村民もしくは当該市町村に通勤・通学している乗客の申請で発行する形式がわかりやすいかもしれません。

この地域の運行会社は、秋田中央トランスポート単独なので、同じやるにしても多少はやりやすいかと。

男鹿の場合は、来年の男鹿線全線でSuica利用開始に合わせて、マイタウンバスで使えるようにするのも当然ありですが、バス会社が秋田中央トランスポートと船川タクシーだけでないのが問題。
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