

☆人間の誕生と日本国の形成
*日本神話は造化三神からはじる、三系統の創世神話(『日本書紀』)
*イザナミ、イザナギの尊の夫婦の神は、神世七代の終わりにおかれた
*二柱の神は、相手を生殖にさそう(いざなう)ことを意味する名前をもつ神
*二柱の生殖によって、多くの神、人間たちを生み出したとされる
*古代人が神のもっとも主要な役割は、生命あるものを生み出すこと(産霊)
*私たちも、子孫の繁栄、健康、豊作、商売繁盛など現実的な願いを神々に祈る
☆古代人が考えた「善」と「悪」とは
*生成のはたらきにかなうものがすべて「善」
*生命の繁栄を阻害するものがで「悪」
*生命力に満ちた楽しい生活をもたらすものが「よし」とされた
*神道の考えは、上の者にたいする絶対的な信頼のうえに立つ考えにたつ
*神道の理想は、すべての人間が明るくすごし、繁栄することにある

☆日本の技術力の根底にあるもの
*神道は生命の尊重のうえにつくられた宗教
*神道は「生命あるものを生み出しつくり出す」ことを最高の善行とする
*ものをつくり出すことを重んじる発想が、今日の日本の工業社会を生み出した
*戦後の日本の復興とめざましい成長は、日本人の心の底にあるものが生んだ
☆仕事は、神と人との共働の行為
*企業人の多くは、神々をまつり、「自分たちは日本の繁栄のために働く」と考えた
*ものを生み出す「神人共働」の行為とし楽しみながら仕事に励んだ

☆神があっまる場所
*神社だけを神と人との交流の場だと考えるのは誤り
*神道では、神々はつねに人々の身近におり、普段から神の心にかなう生活をすることが大切
*信仰のために人びとが集まる特別の場は必要なので神社が誕生した
☆王垣が匿む聖なる空間
*祭場が発展して神社になった
*神社とは本来、人びとが神の祭りを通じてさまざまな交流を行なう場であった
*七世紀はじごろから、神籬のおかれた地に、巨大な神殿がつくらた

☆祭りが古代人を一つにした
*個人の信仰、家の祭り、集落の構成員すべてがかかわる神社の祭りがつくられた
*大和朝廷が国内を統一しても、集団の構成員は強いつながりをもちつづけ神を祀った
☆古代、人と神が共に飲み食いした
*朝廷の全国支配が完成し、この上に国家の祭りがおかれた
*国家の祭りは、支配層の政治的意図によってつくられたものにすぎない
*神道の祭りは本来、個人の祭り、家の祭り、集落の祭りの三層からなるもの
*日本の祭りの原形は、人びとが神とともに飲み食いし、音楽や芸能を楽しむもの
*神と人間とがともに楽しみ、明日から生きる活力をつけようとするもの

☆亡くなった人は神になる
*先祖の祭りは、この家の祭りを重んじる発想からつくられた
*多くの祖先の霊が家を守るという考えに基づく行為
*神道を信仰す家では、御霊屋(神棚)を祭っている
*亡くなった家族は、神様になってのこされた家族を守ってくれると考える
*そうなると、身近な者の死を深く悲しまなくてすむ
☆弥生人の祖霊信仰
*弥生時代に農耕生活がはじまると、祖霊信仰はさらに強まった
*祖先が水田をおこしてくれたので、自分達は安定した生活ができるとする考えた
*農耕民には神様でなく祖先が水田を与えたと考えた
*自然なかたちで先祖の祭りが重んじられるようになった
*神道の基礎には、このような弥生時代以来の祖先祭祀の伝統がある

☆「穢れ」とは、気(霊)枯れ、生命力が枯れた状態をさす
☆「穢れ」がもとで罪が生まれる
*神道では、罪を犯すことを好む人間はいないとの考えに立つ
*罪人は「気の枯れた」気の毒な人とされた
*信者は、日ごろから「穢れ」を近づけないよう清く明るくすごすようにつとめた
☆「祓い」とは、「穢れ」を清める事(日本人は清らかさを重んじる)
*神の心、自分の心に照らして、悪いことをしてはならないということ
*神道では、罪を犯す者は「穢れ」たきたない人間とされた
*日本人は、最近まで法律的には罪にならなくても「きたないこと」を大そう嫌ってきた
☆「祓い」ですべての「穢れ」が清められる
*日本人は、誰もが罪を犯すことを嫌う清らかな心をもっていると考えていた
*間違いした者でも出直せば、受け入れてやろうという考えがとられてきた
*心から反省をしめした者をさらに責める行為は不人情であると日本人は考えていた


☆記事内容ご指摘あれば、訂正・削除します






神道はいかに誕生し日本人に根づいたのか(『神道』記事より画像引用)