タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

今日の観察~10月9日

2007年10月09日 | タカの渡り観察

今朝の観察地。厚い雲の覆われた観察地の上を1羽の東向きハイタカが渡って行ったのを皮切りに、今日の渡りが始まりました。あの空のためかどうか、彼らは高度を上げるのに苦労している感じで、私たちは近くを飛ぶタカをゆっくり観察出来ました。

10月9日  曇のち雨

観察者  タカ長・トビ吉・ニイノ方 他 1名
観察時間 7:15-14:30

  ハチクマ         8
  ノスリ          5
  サシバ          2
  大型SP         3
  ハイタカ   東向き  1
  ハイタカSP 東向き  1

今日はハチクマが8羽で、これまでのトータルが3370羽。三三七拍子でしめれば、先ずは目出度し目出度しですが、まだまだハチクマも出るはずです。まだまだあきらめていませんよ。

【タカ運について】

 人には持って生まれた運がある、と言うような話は良く聞きますが、タカの渡りを観察する人にも「タカ運」と言ったものがあるのでしょうか?

 わが社の実習生は実にタカ運が良さそうなのです。彼が来るとよくタカが現れるのです。これまでの状況を見ていると、満塁ホームランはありませんが、コツコツとヒットを重ね、たまにソロホームランを打っているような状態です。

 それにひきかえカメ吉おじさんはわが社に入社以来何となく間が悪く、どう贔屓目に見てもタカ運があるとは言えそうにないのです。この話は冗談とか冷やかしのつもりはまったく無い、マジメな気持ちで書いているのですが、わが社の二人を見ていると人には持って生まれた運があるのではないか、と考えてしまうのです。

 タカ運。もしあるとしたら、あの実習生が正社員になると、わが社の「本社営業所長・タカ長」の強力なライバルになりそうです。(そうなって欲しいな、、、、)

 彼なら成績を上げてくれそうです。

今日の観察~10月8日

2007年10月08日 | タカの渡り観察
我が観察地の皆様、よほど家に居られない事情をお持ちのようですね。未明からの雨は上がったとは言っても、観察地の周りは深い霧なのにいつもの顔がそろいました。

10月8日  曇のち晴(朝は雨)

観察者   スワロ・ニイノ方・タカ長・ビンゴの局・トビ吉 他3名
観察時間  10:30-16:00

  ハチクマ         5
  ノスリ          13
  ツミ      西向き  1
  ハイタカ   西向き  3
  ハイタカSP 西向き  4
  チゴハヤブサ      3

 主役が交代する時期が来たようです。ハチクマの数は減る一方で、ノスリは増えてくるはずです。この観察地では50羽レベルの数が期待されますが、その日は何時のことでしょうか?

 数字を詳細に分析していませんが、印象としてはハイタカの出が悪いような気がしています。特に東向きのハイタカが少ないように思うのですが、いずれにしてもハイタカ属はこの観察地では多くは見られないので、私のこの印象はあまり信憑性はありません。

 これからはタカの数は多く出ませんが、色々な種が見られて数の割には楽しめます。基本的には11月10日頃までは誰かが居るように頑張りますから、どうぞお出かけ下さい。


今日の観察~10月7日

2007年10月07日 | タカの渡り観察

そろそろ主役が交代するのでしょうか?今朝のねぐら立ちはすべてノスリ、9時過ぎまでに8羽を記録しました。

10月7日  晴のち曇

観察者   タカ長 御大 他 2名
観察時間  7:00-16:00

  ハチクマ        15
  ノスリ          13
  ハイタカSP 西向き  3
  大型SP         1

 ノスリが増えてきました。ハチクマは少なくなる一方なのでしょうか?明日の天気が気になりますが、観察できるようならもちろん行きます。明日の朝には楽しみが残されていますから、、、、。

 今日はハチクマ2羽が近くの山に止まって休みました。最初は東から羽ばたきながらやって来たハチクマが通称C山の稜線の松の木の上に止まり、しばらく休んでいました。長時間止まっていましたが、チョッと目を放した間にいなくなりました。
 もう一つの個体は通称A山の手前で浮き上がり、忙しく羽ばたきながら稜線手前の杉の木らしい木の天辺に止まりました。その後すぐ姿を消しましたが、しばらくすると同じ木の同じところに止まっていました。観察終了まで止まっていましたから今夜はあそこをねぐらとするのでしょうか?

 この個体は上記の数字には入っていません。ねぐら立ちの個体として記録したいのですが、結果はどうなるでしょうか?タカ長の思い通りにことは運ばないでしょうが、明日行けば一番に双眼鏡を向けるつもりです。


風の巻き道

2007年10月06日 | 山歩きから

今朝の観察、午前中はトビ吉おじさんらにお願いして観察地の裏山を歩いてきました。その道は中国自然歩道、観察地から約2.5km歩くと林道に出ます。東方向の展望が開けてたかの渡りの観察地としても悪くありません。

 そこで1時間以上空を見上げていましたが、飛んでくるのは飛行機ばかりでタカの姿は認めることが出来ませんでした。仕方なく帰り支度を始めると青空の中に2羽の鳥が浮かんでいました。あわてて双眼鏡を覗くと間違いなくハチクマでした。
早速観察地のトビ吉おじさんに電話。

「C山の上で帆翔している2羽が見える?」
「見えるよ」
同じハチクマを同時に見て満足して岐路につきました。件のハチクマはゆっくりと高度を上げて西に流れていきました。

 林道を帰っていると「2羽舞っているのが見える?」とトビ吉おじさんからの電話。しかし、空を凝視しても何も見えない。谷筋の林道は視界が狭いので見えないのだろう。しばらく探していたら1羽のハチクマが流れてきて、それを見ていたら次に3羽、そして少し距離を置いて1羽が渡ってきた。その3羽と1羽は付かず離れず帆翔している。

 「3羽帆翔しているのが見える?」
 「見えるよぉ」
 「その3羽のそばに1羽舞っているのが見える?」
 「それは見えないよ」

 おかしいな。すぐそばで舞っているのだから見えないはずはないのに。同じ事を何度聞いても3羽しか見えないと言う。可笑しいなぁ~、と思いつつ観察地に帰ってきました。

 観察地に帰ってきて確認しても要領を得ませんでした。私の見た3羽と観察地で見た3羽が同じものかどうか分かりません。直線距離は2km離れていないのですが、、、、。私たちは目視による調査を続けていますが、見えているのは本当にピンポイントだと言うことなのでしょう。

 ところで冒頭の写真は途中の中国自然歩道です。通称B山とC山の鞍部で風の通りがよいところなので「風の巻き道」と名づけています。仲間内だけの名前ですが、このような名前を沢や尾根にもつけて楽しんでいます。私たちのささやかな愉しみです。

今日の渡り~10月6日

2007年10月06日 | タカの渡り観察
快晴。この秋初めての秋らしい朝。しかし、渡り観察には必ずしも好条件とは言えません。非常に見難い一日でした。

10月6日  快晴

 観察者  トビ吉 タカ長 御大 カンヌシ 他 5名
 観察時間  7:00-16:30

  ハチクマ         38
  ノスリ           3
  ツミ      西向き  1
  ハイタカSP 西向き  10
  チゴハヤブサ       1

 本当はもっと飛んだかも分かりませんが、この青空では見つけるのが大変です。そのことを考えると満足できる結果と言えそうです。

【今年のわたりは遅れ気味?】

 今日もそこそこのタカを観察出来ました。10月にはいって今日までの累計でハチクマが538羽。過去これだけのハチクマを数えた記録はありません。9月の気温が高かったから、などと軽々には言えませんが、10月の記録としては最高記録を更新中です。

 今年の渡りは遅れているのでしょうか?連続調査は一応10月10日までとしていますが、可能な限りそれ以降も調査を続けるつもりです。

 ハチクマの数はどこまで伸びるのでしょうか?

韓国を歩く

2007年10月05日 | 旅行のことなど
チョッとくどいですが、韓国旅行の予告編です。

 これは韓国木浦市(モッポ)の高麗モーテルです。モーテルと言うと何やら怪しげな宿泊設備を連想される人がおられるかも分かりませんが、韓国では健全でエコノミーな宿泊設備です。高校生の団体がモーテルを利用して旅行することなども特別な風景ではないようです。

 今回は木浦には行きませんが、何処に行っても私が利用するのはこのレベルの宿泊設備です。普通は豪華ホテルは利用しません。豪華ホテルでは日本語が通用しますが、このレベルの宿泊施設では日本語が通じないことが普通です。英語はもっと通用しません。私は韓国語の会話はまったく駄目ですが、それでも何とかなるものです。負け惜しみを言えば、言葉に不自由するから海外旅行が面白いのです。ハワイみたいに日本語ですべてが済んでしまうと、海外に出た実感が得られません。

 そのような私がまた韓国旅行をします。何が起こるかわかりませんが、今回からはブログのことも多少意識して旅をするつもりです。

楽しい土産話がアップできれば良いのですが、、、、、

今日の観察~10月5日

2007年10月05日 | タカの渡り観察

今朝のAピーク。一点の雲なし。

この尾根の手前のホテルのスイートルームから、ハチクマ様ご一行4名さまが7時半前に早立ちされました。それを皮切りに右側の部屋などあちらこちらから出発されて、7時台、8時台は忙しくなりました。

10月5日  晴時々曇

観察者  タカ長 トビ吉 御大 他 1名
観察時間 7:00-16:30

  ハチクマ          96
  ノスリ            1
  ツミ        西向き  2
  ハイタカSP    西向き 3
  ハイタカ      東向き 1
  ハイタカSP    東向き 1
  オオタカ      西向き 1

 タカ長の昨日のコメントはアテになりませんね。昨日で小さな山を越えたように思っていましたが、まだまだハチクマの渡りは続くようです。今日ももう一息で三桁になるところでした。東の状況を見ても小さな渡りはまだまだ続きそうです。

初心の頃先輩から色々なことを習いました。その中で一番印象に残っている言葉は「タカの渡りは分からないなぁ~」と言う一言。この言葉の意味を実感しています。


韓国へ行きます

2007年10月04日 | 旅行のことなど
 この写真は韓国釜山市影島区の最南端、太宗台(テジョンデ)公園の展望所です。この下は約100mの絶壁で、かつては自殺の名所でした。そのため写真で見るような母子像が作られています。この絶壁から飛び降りる前に、母の愛を思い起こしてほしいと言う願いがこめられた母子像です。

 この建物の(二階はレストラン、このフロアにも下のフロアにも食堂があります)の向こう、天気がよければ対馬が見えます。日本の対馬が見えるということで、韓国でも有名な観光地です。

 この展望所の上をタカが渡っていきます。韓半島から日本への渡りが見られます。秋に行けばハイタカ属がメイン、春にはサシバやハチクマの渡りを観察することが出来ます。我が観察地の御大はもとより、タカ長もトビ吉もここでタカの渡りを観察しています。この二階のレストランの11番テーブルはタカ長のお気に入りの席です。眼下には青い海、遠くに対馬を望み、その対馬をめがけてタカが渡って行くのです。

 今回はこの観察地を韓国の鳥類研究センターの研究員と訪ね、時間は短いですが一緒に観察する予定です。また、プサンの南西にある巨済島(コチェド)や注南(チュナム)貯水池など慶尚南道の探鳥地を同研究員と一緒に訪ねる予定です。

 出発は10月14日ですが、一足早くお知らせします。タカの渡り観察も続けていきますが、このブログはそれだけではありません。ささやかな経験ですが、韓国やその他の国での探鳥の話、友だちとの交流の話などをお知らせします。

 渡りの季節が終わっても時々はアクセスして下さるようお願いします。

今日の観察~10月4日

2007年10月04日 | タカの渡り観察

観察地の南西、通称A山と言っているピークです。

今日はこの山が宝の山でした。春霞がかかったような天気で、遠くを見通すことの出来ない日は、観察地の西側に神経を集中して観察せざるを得ないのです。そこから多くのハチクマが現れました。

10月4日 晴のち曇

観察者   タカ長 トビ吉
観察時間  7:15-16:00

  ハチクマ       64
  サシバ         7
  ノスリ         10
  ハイタカ   西向き  4
          東向き  1
  ツミ      西向き  2
  ハイタカSP 西向き  1

 今日みたいに楽しい日にギャラリーはゼロでした。本当に潮が引いたように静かになりました。

 かねてから予測していたように、東日本の天気が回復して渡って来た一団が今日この観察地を通過したようです。(何の根拠も無いタカ長の推測に過ぎませんが、、、)11時前一個小隊がこの観察地を通過したはずです。

 この時間写真のピークのすぐ上には厚い雲がかかり、この尾根を越えて帆翔をはじめたハチクマはあっと言う間に雲に隠れてしまいました。何とか14羽をカウントしましたが、視界が良かったらもっとたくさんカウントできたはずです。

 この観察地から直線距離で2kmくらい離れたN病院の前で同時刻に10羽のハチクマが帆翔して西に流れていったと言う情報を得ました。この情報と私たちの観察を総合すると、この山にある程度まとまった数のハチクマが渡って来たと考えて間違いないようです。

 以上のようなわけで一個小隊(時期的に見て、また現実に見えたハチクマの流れからして「一個大隊」とは言えないでしょう)が渡って来たと考えているわけです。

 あの時間だけでもAピークの周りの視界が良かったら、、、、、。逃げた魚は大きいですね。

  《 ハチクマや 宝の山は 雲の下 》~タカ長の駄作
 
一般読者には意味不明、この観察地で観察した人には作者の気持ちが良く分かる迷作です。

今日の観察~10月3日

2007年10月03日 | タカの渡り観察

今日の観察地、潮が引いたように静かになりました。
最盛期には雨模様の日でも、鳥見の人の車が10台以上並んだ駐車場もご覧のように空っぽ。本当に本当に静かになりました。タカの渡りも静かな一日でした。

10月3日  曇時々晴

観察者   タカ長 トビ吉
観察時間  7:15-16:00

  ハチクマ     31
  ノスリ       1
  ツミ   西向き 1

時々あることですが、今日は鳥の動きが少なくて「鳥休日」かな、と思いたくなるような一日でした。その中でハチクマ31羽を記録したのは上出来でしょうか。

俳句をされている人が来られました。観察がヒマなのでゆっくりと鳥談義、タカ談義を楽しみました。わが社の社長室で鳥談義をするのは、渡りが低調になってくるこれからがチャンスかも分かりませんよ。遠慮なくおいで下さい。いつでも歓迎します。差し入れがあればなおなお歓迎します。

【今日の話題】

ある人に聞いた話です。

関西の某観察地でタカの渡りを取材した某新聞の記事に、タカが親子で越冬地を目指すと言う記述があった由、その観察地でタカの渡りの観察会を主催していたのは野鳥の会の某県支部と言うことでした。

 帰宅して私もネットで検索し、その記事が紹介されているブログを探し出して読みました。確かにタカが「親子で」渡る旨の事が書かれていました。

 タカの渡りを見ている私だけの認識ではありませんが、タカが親子で渡ると言うことを考えているホークウォッチャーはいないはずです。そのレベルは皆卒業していると考えていましたが、まだまだそのような話が、地方紙とはいえれっきとした新聞に載るのですね。そのニュースソースが野鳥の会の某県支部とは。何かの間違いかも分かりませんが、そのような記事が掲載されていたことは事実です。

 タカの渡りの世界は分からないことだらけで、タカ長としても偉そうなことは言えませんが、しかし、このレベルの話は卒業しても良いのではないでしょうか。ブログを執筆しているタカ長としても自戒しています。
 タカの観察をしているもの同士の話なら、お互い自分なりの観察経験を持っているので、ある面気楽に話すことが出来ます。しかし、一般の人はそのまま鵜呑みにするので、一般の人へのコメントには十分注意する必要があると考えています。

 このブログは味も素っ気も無いものかも分かりませんが、私に出来うる限り誠実な情報提供を心がけたいと考えています。