光山鉄道管理局・アーカイブス

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趣味の原点をふりかえる・29・「10年書くのをやめなさい」

2011-06-01 18:26:39 | 趣味の原点をふり返る

 今回は趣味の出戻り(厳密には違いますが)についてのお話です。
 私にとって昭和59年~平成15年は趣味の実質的な中断期間にあたります。
 この間TMSやカタログの購読はしていたものの実質的な車両・レイアウトについては製作、増備活動は全く行われませんでした。

 中断期間の最後の時期にはもう再開はないのではとの気分から親戚に車両の大半を譲渡してしまい、これは今でも後悔の種です(汗)

 ではこの中断期間が後の趣味の展開に無意味だったかと言うとどうもそうは思えないのです。

 ある有名作家の下積み時代の話に「10年書くのをやめなさい」と言う話がありました。
 その作家が学生時代に大学を中退してプロデビューを目指し、ある出版社に持ち込んだ時にそこの編集から「10年描くのをやめなさい」といきなり言われたそうです。
 「今、君をプロとしてデビューさせる事は出来るが、それではすぐに才能や題材は枯渇してしまう。10年描くのを我慢してその間に自分の引き出しをいっぱい作っておきなさい。10年して持ち込んできたら私が責任を持って君をデビューさせてあげよう」と、確かそう言う話でした。

 それでその作家は大学を改めて卒業し研究のできる仕事に就き、その間に小説の題材に使える素材の収集と熟成に努めました。そして12年目にそれらをつぎ込んだ作品を引っ提げてコンテストに応募、見事に賞をさらってプロデビューしたそうです。
(実はこの話には落ちがあるのですがそれは置いておいて)

 小説と趣味と言う違いはあるのですが、中断期間に蓄積した異ジャンルの引き出しが後の再開後に役に立っているという点は共通しています。
 最も、その作家は後に様々な賞を取っているのに私の方はレイアウトを作ってもコンペの努力賞どまりと言う根本的な差があるのですが(涙)

 私の場合、中断中の蓄積と言えば本とAV(アダルトではない方)ですが、この期間があったがゆえに長岡鉄夫や瀬尾河童、或いは岡本綺堂や幸田露伴に出会う事ができましたし、大画面と視野角の関係、中断前には最も苦手だったコードの配線に慣れる事も出来ました。更にAV趣味が高じてBGV作りに撮りだめてきた過去20年分の風景ビデオ(レイアウト作りなど全く意識しなかったのですが)から得られた情報は風景づくりに貢献しています。
 あともうひとつ、中断中もTMSの定期購読だけは続けてきたというのも知識のリンケージと応用という意味では大きかったと思えます。
 
 ですから、これらはいずれも後のレイアウト作りで有形無形に役に立っていると断言できます。

 経験上(うまく作れるかどうかは別として)「レイアウト作りに使えない知識は無い」というのも実感していますし、この点ではむしろ鉄道しか知らないで来てしまったよりも充実できている様な気がします。
(写真は本題とはあまり関係ありません)

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