先日お話したヴィンテージ物のパワーパックの群れ。
今回ブログに書いたのを機会に年代順に俯瞰して見ようと思い立ちました。
古い順に西沢製、トミー製ナインスケール仕様、エーダイナイン、マイクロエースのセット品です。
肝心のKATOの初期タイプ、TOMIXのワンハンドル仕様と言ったもっとも普及したタイプがありませんがそれでもこれらを並べて見るとパワーパックお性能や操作系の進化の過程は何となくわかる気がします。
先ず西沢製
KATO(当時の関水金属)やナインスケールの登場以前はNも16番も市販品のパワーパックと言うと大体こんな感じです。
一見すると鉄道模型と言うよりも何かの実験器具みたいな趣です。
3段のスライドスイッチで電源オフと前後進の切り替えを兼用。速度調整はレオスタットと言う組み合わせです。
この構成自体はKATOのスタンダードとほぼ同じですがどれも操作感が重い。
この辺も実験装置臭さを助長している気がします。
出力は0,5A前後でTOMIXの低グレードとほぼ同じ。当時はNなんてこの程度で十分という認識だったのでしょう。
ただ、ちょっと大きいエンドレスだとフィーダーから遠い所のレールで電力の不足を感じる事が往々にしてあります。
ナインスケールの「黄色いパック」
操作系自体は当時の関水の物とほぼ同じでボディのサイドに切り替えスイッチ、右側に速度調整つまみが付いています。
操作感は西沢より軽いのですが速度調節の範囲が狭いのでラビットスタート気味の走らせ方になります。
とはいえ出力は公称0.2Aとなっていながら意外と余裕が感じられるので今時の車両でもそこそこ力強い走りになります。
そしてエ-ダイナイン製
TOMIXの登場後に向こうのパワーユニットを研究してからリリースしたという感じです。
GAKKENとの合併後はバリエーションとしてTCS(ごく初期のDCCみたいなものと思えば良い)のレシーバーを追加した仕様も登場しています。
こちらはTOMIXの初期型と同様にひとつのつまみで前後進と速度調節を兼用しています。
停止時はつまみがセンター位置。左へ走らせる時は左に、右に走らせる時は右につまみを回しそれぞれ12時から5時の間の範囲で速度を調整する機構です。
個人的にはTOMIXのそれも含めてこの操作性はどうも慣れません。
出力は0.5A。当時としては標準的な出力です。
最後に紹介するのはマイクロエースのセットに付属していたパワーパック。
マイクロの線路システムというだけでも結構珍しいのにマイクロエースブランドのパワーパックともなると私も初めて見ますし、このセットを入手するまで存在自体知りませんでした。
発売時期が比較的新しい(恐らく今回紹介する中では最新ではないかと)せいかこの中では一番華奢に見えます。
こちらもTOMIXの向こうを張ってかワンハンドルタイプ。なんだか台所のタイマーなんかにありそうな雰囲気です。
出力は0.3Aで可もなく不可もなし。
ここまでの流れを見ると鉄道模型でありながら「鉄道を運転している気分の演出」についてはどのメーカーも無頓着でありどちらかと言うとラジコン模型かリモコンレーシングのそれに近いノリだった事がわかります。
これらのヴィンテージタイプ、最近のパックに慣れた身からすれば殆ど玩具みたいな外見とスペックです。列車を走らせるというよりも「トランスの付いたリモコン」みたいな感じである意味感動が薄いかもしれません。
それでも後から出た奴ほどデザインが洗練され、操作感にも気を配り始めている事は透けて見えます。
その意味ではこうして俯瞰してみると鉄道模型の操作性の変遷が見えてくるような感じもして興味は尽きません。
曲がりなりにも列車の運転をイメージしたパワーパックが出てくるのはユニトラック時代のKATO以降ではないかと思います。
KATOのスタンダードになると速度調整がマスコン風になったり、前後進の切り替えもスライドスイッチから3点式のレバー式になるなどこの辺りで初めて「鉄道っぽい」操作系になります。
出力もこのタイプはNとHOを兼用できるタイプのせいか1A近い容量が確保されていて畳1枚位のレイアウトの電源に十分使えます。
今では上位機種になるとマスコンだけでなくブレーキもレバー式で減速率を調整するタイプが選べるようになりました。
今回ブログに書いたのを機会に年代順に俯瞰して見ようと思い立ちました。
古い順に西沢製、トミー製ナインスケール仕様、エーダイナイン、マイクロエースのセット品です。
肝心のKATOの初期タイプ、TOMIXのワンハンドル仕様と言ったもっとも普及したタイプがありませんがそれでもこれらを並べて見るとパワーパックお性能や操作系の進化の過程は何となくわかる気がします。
先ず西沢製
KATO(当時の関水金属)やナインスケールの登場以前はNも16番も市販品のパワーパックと言うと大体こんな感じです。
一見すると鉄道模型と言うよりも何かの実験器具みたいな趣です。
3段のスライドスイッチで電源オフと前後進の切り替えを兼用。速度調整はレオスタットと言う組み合わせです。
この構成自体はKATOのスタンダードとほぼ同じですがどれも操作感が重い。
この辺も実験装置臭さを助長している気がします。
出力は0,5A前後でTOMIXの低グレードとほぼ同じ。当時はNなんてこの程度で十分という認識だったのでしょう。
ただ、ちょっと大きいエンドレスだとフィーダーから遠い所のレールで電力の不足を感じる事が往々にしてあります。
ナインスケールの「黄色いパック」
操作系自体は当時の関水の物とほぼ同じでボディのサイドに切り替えスイッチ、右側に速度調整つまみが付いています。
操作感は西沢より軽いのですが速度調節の範囲が狭いのでラビットスタート気味の走らせ方になります。
とはいえ出力は公称0.2Aとなっていながら意外と余裕が感じられるので今時の車両でもそこそこ力強い走りになります。
そしてエ-ダイナイン製
TOMIXの登場後に向こうのパワーユニットを研究してからリリースしたという感じです。
GAKKENとの合併後はバリエーションとしてTCS(ごく初期のDCCみたいなものと思えば良い)のレシーバーを追加した仕様も登場しています。
こちらはTOMIXの初期型と同様にひとつのつまみで前後進と速度調節を兼用しています。
停止時はつまみがセンター位置。左へ走らせる時は左に、右に走らせる時は右につまみを回しそれぞれ12時から5時の間の範囲で速度を調整する機構です。
個人的にはTOMIXのそれも含めてこの操作性はどうも慣れません。
出力は0.5A。当時としては標準的な出力です。
最後に紹介するのはマイクロエースのセットに付属していたパワーパック。
マイクロの線路システムというだけでも結構珍しいのにマイクロエースブランドのパワーパックともなると私も初めて見ますし、このセットを入手するまで存在自体知りませんでした。
発売時期が比較的新しい(恐らく今回紹介する中では最新ではないかと)せいかこの中では一番華奢に見えます。
こちらもTOMIXの向こうを張ってかワンハンドルタイプ。なんだか台所のタイマーなんかにありそうな雰囲気です。
出力は0.3Aで可もなく不可もなし。
ここまでの流れを見ると鉄道模型でありながら「鉄道を運転している気分の演出」についてはどのメーカーも無頓着でありどちらかと言うとラジコン模型かリモコンレーシングのそれに近いノリだった事がわかります。
これらのヴィンテージタイプ、最近のパックに慣れた身からすれば殆ど玩具みたいな外見とスペックです。列車を走らせるというよりも「トランスの付いたリモコン」みたいな感じである意味感動が薄いかもしれません。
それでも後から出た奴ほどデザインが洗練され、操作感にも気を配り始めている事は透けて見えます。
その意味ではこうして俯瞰してみると鉄道模型の操作性の変遷が見えてくるような感じもして興味は尽きません。
曲がりなりにも列車の運転をイメージしたパワーパックが出てくるのはユニトラック時代のKATO以降ではないかと思います。
KATOのスタンダードになると速度調整がマスコン風になったり、前後進の切り替えもスライドスイッチから3点式のレバー式になるなどこの辺りで初めて「鉄道っぽい」操作系になります。
出力もこのタイプはNとHOを兼用できるタイプのせいか1A近い容量が確保されていて畳1枚位のレイアウトの電源に十分使えます。
今では上位機種になるとマスコンだけでなくブレーキもレバー式で減速率を調整するタイプが選べるようになりました。